2013年09月26日

[都営][京成]猪瀬都知事「採算合わない」、成田・羽田結ぶ新線計画に反対

 NHKは、猪瀬直樹都知事は、成田空港と羽田空港を結ぶ鉄道として都営浅草線をバイパスする鉄道新線計画について「通勤電車ではないので採算が合うわけがない」とあらためて反対する姿勢を示した、と報じた。さらに、2020年の東京五輪開催決定を受けて、こうした交通インフラの整備を望む声が上がっていることについて「オリンピックというとあれもこれもやりたいといろんな便乗が出てくる。復興予算といってほかの予算をくっつけるなどそういうことが横行しやすい」と述べ、震災復興事業といいながらあまり関係のないことに税金が使われた事例になぞらえて批判したという。
 ここから私見。東京都はこの計画について、以前から費用負担の点で難色を示しており、これまでと同様なのですが、五輪決定を受けて一部で盛り上がりを見せる声について、牽制をしたということでしょうか。以前の報道では、京成電鉄も慎重姿勢でした。
 この新線については、国際的な空港経営戦略やら、景気向上策としてインフラ投資という側面が語られがちですが、個人的には開業後のダイヤをどう捌くのかが気になります。さすがに空港アクセスのためだけでは採算は取れないでしょうから、日常的に使われる、つまり通勤路線として利便性の高い路線にすることが必須でしょう。ただ、京急や京成は今もJRとの競争にさらされている中で、この新線ができることで苦悩は増えるように思えるのです。なぜなら、浅草線沿線に用がある既存のお客さんと、新ルートに期待するお客さんの両方をたてることはできないのです。両方にバランス良く(つまり半々で)設定すると、浅草線直通の本数は今より減って、皮肉にもルートが近いJRへの転移を招き、一方の(新)東京経由はJRに本数や運賃で叶わず、全然振るわないという事態が予想できます(運賃は未決ですが、まさかJRに勝てる設定はできないでしょう)。となると、新線経由の優等は設定しにくい。以前に国交省が調査した結果では、新線が開業して利便性が向上する地域として、京急川崎以南と京成本線沿線は含まれていませんでした。京急も京成も、自社の本線の優等を、新線に直通させる意思はなく、となると空港間連絡列車を走らせるぐらいしか役に立たない。にもかかわらず、平行するJR総武線の通勤ラッシュが改善される、といった試算が国交省から出てくるのですが、そのあたりを満たす説得力のあるダイヤ案を、新線建設を推す方からぜひ聞きたいところです。

(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130918/k10014636771000.html
(過去記事)[京成][都営]浅草線バイパス線、京成は慎重姿勢「現路線で充分」。日経が報道
http://dia.seesaa.net/article/296536248.html
posted by Uchio at 00:50 | Comment(57) | TrackBack(0) | ニュース はてなブックマーク - [都営][京成]猪瀬都知事「採算合わない」、成田・羽田結ぶ新線計画に反対 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする