2014年度までの調査結果よりも詳細な結果が明らかになった。
前回の調査では、東京都が主導する臨海部BRTについては考慮されていなかったが、今回はルート選定にあたって、BRTが走る予定の環状2号線を避けて、晴海通り直下と、晴海通りから若干南寄りの2ルートが調査対象となった。
晴海通り直下は、首都高速の新線の建設予定があるため、地下鉄を作るには大深度化を余儀なくされる。そのため、晴海通りを大深度で作るルートのほか、若干南寄りを通って開削区間を多くするルートと、何らかの形で首都高計画が変更になったと都合良く仮定して、晴海通り直下をなるべく開削で作るルートの3通りで試算した。
駅は、新銀座、新築地、勝どき・晴海、新市場、新国際展示場の5カ所(いずれの仮称)。新銀座は銀座駅と東銀座駅の中間、新築地は勝鬨橋北詰付近だ。勝どき・晴海は、両地区を結ぶ黎明橋付近。新国際展示場は、りんかい線との乗換利便性を極力考慮するという。なお、勝どき地区と晴海地区にそれぞれ駅を作り、全部で6カ所とする案も併記されているが、費用予測・収支予測の対象とはなっておらず、採用される可能性は低そうだ。
事業化費用は、3案のうち、大深度案は2410億円、それ以外の2案は2540〜2580億円。一方で、需要予測をふまえると、累積赤字解消に大深度案は31年、それ以外の2案は22〜24年かかるという。
2014年度までの調査結果では、編成長が5両のケースと、10両のケースの両方を試算しているが、今回の調査ではいずれも10両編成となっている。
今回の調査では、さらなる延伸の可能性についても触れているのが特徴だ。
しかも、大胆にも6方向への延伸について検討している。まずは、新銀座から先に延伸して、東京方面(秋葉原からTXに乗り入れ)、渋谷方面(桜新町から東急田園都市線に乗り入れ)、新宿方面(西武新宿から西武新宿線に乗り入れ)にそれぞれ向かう案。さらに、勝どき・晴海から延伸する、豊洲方面、品川・横浜方面(五反田から東急池上線に乗り入れ)の各案。新国際展示場から延伸して羽田空港に向かう案もある。
このうち、東京方面については、今年(2016年)4月に交通政策審議会から発表された「答申」に盛り込まれている。
http://www.city.chuo.lg.jp/kankyo/keikaku/tikatetukentou.files/houkokusho.pdf
この情報は、るびすさんから教えていただきました。ありがとうございました。
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