JR西日本は、近畿エリアの在来線について終電を繰り上げる検討に着手した、と発表した。検討の中心となるのは24時以降の列車。発表によると、深夜帯の保線現場は人手不足が続いており、終電繰り上げにより1日の作業の時間を長く確保することで、作業が必要な日数の軽減を目指すという。以前に比べて、23〜24時台の乗客が減ってるという背景もあるとしている。報道各社によると、実施は早ければ2021年春のダイヤ改正時。
大阪駅発では、東海道線下りが0:28発西明石ゆき、上りが0:31発高槻ゆき。これらを、仮に24時ちょうどまで繰り上げると、深夜作業の日数が10%削減できるという。
産経新聞によると、会見では「午前0時はあくまで目安で、利用状況を基に検討を進めたい」と説明があったという。2021年春のダイヤ改正で実施する見通しだという。
朝日新聞は、現時点で阪急、阪神、京阪の各社は、終電繰り上げについて「足並みをそろえることは考えていない」と報じている。
ここから私見。調べてみると、実はJR西日本が大阪中心部の終電を繰り上げるのは、2009年春のダイヤ改正以来で、このときは、尼崎の事故を受けて「外部有識者から運転士の体調管理への配慮を提言された」という理由を挙げていました。労働環境改善という名目では今回と似ています。いわゆる「国電区間」は歴史的に終電が遅く、特に関西では私鉄の終電が関東に比べて早いことから、JR西からすると余計に負担感が大きいのでしょうね。
(JR西日本)
https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/10/page_15168.html
(産経新聞)
https://www.sankei.com/life/news/191024/lif1910240032-n1.html
(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASMBS5H4LMBSPTIL01M.html
この情報は、ライジングさんよりいただきました。ありがとうございました。