北総鉄道は2022年10月1日から、運賃の値下げを実施すると発表した。普通運賃は最大105円の値下げとなる。最も値下げ幅が大きいのは通学定期で、現行の約3分の1になる。
値下げ率は、定期外(普通運賃)が11.6%、通勤定期は13.8%、通学定期は64.7%で、全体では15.4%。
普通運賃の値下げは以下の通り。
・初乗り:現行210円(203円)→改定後190円(188円) ※()内はIC運賃
・最大の値下げ区間=12〜14キロ:現行580円(同)→改定後480円(475円)
※京成高砂−新鎌ケ谷間、新鎌ケ谷−千葉NT中央間が該当
・最遠距離区間=30〜33キロ:現行840円(837円)→改定後820円(811円)
※高砂−印旛日本医大間が該当
・そのほかの主な区間
高砂−東松戸間:現行450円(449円)→改定後380円(379円)
高砂−千葉NT中央間:現行780円(773円)→改定後720円(同)
新鎌ヶ谷−印旛日本医大間:現行700円(696円)→改定後620円(617円)
新鎌ヶ谷−成田空港間:現行930円(922円)→変わらず
中距離帯がもっとも値下げ幅が大きく、逆に短距離・長距離になればなるほど値下げ幅は小さくなる。これについて、リリースでは「域内移動の促進」のためと説明している。
通勤定期の値下げ幅も同様の重み付けがなされていて、中距離帯がもっとも大きい。
大幅な値下げとなる
通学定期は、距離毎の重み付けはなく、多少の差はあるものの、だいたい現行の3分の1になる。最も高い高砂−印旛日本医大間の1カ月通学定期は現行だと15430円だが、5080円に下がる。リリースでは「子育て世代への配慮と、若い世代の入居促進」を掲げている。
各社の報道によると、北総は2022年度に累積損失が解消する見通しとなり、高額な運賃体系の見直しを検討していた。
京成電鉄も、成田スカイアクセス線のうち、北総線と完全に重複する区間は北総と同じ値下げをおこない、従来通り北総線と同一運賃とする。印旛日本医大以東を含む区間については、通学定期に限って値下げをおこなう。成田空港発着の普通運賃は変わらない。
ここから私見です。値下げ検討という報道をご紹介いただいたときも、「現実としてそれほど下がらないのではないか」と思って記事化していませんでしたが、蓋を開けてみると私の予想を大きく上回る値下げ幅でした(沿線の方々の期待に沿うものかどうかは、当事者の方に聞いてみたいです)。都内の学校に通う場合の通学定期の額が年間10万円下がる計算になりますね(元があまりにも高かったとも言えますが)。リリースが謳う「入居促進」にどこまで寄与するか、今後に注目ですね。一方で、コロナによる業績悪化で値上げを検討する会社については、別途記事にします。
(北総鉄道)
https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2021/11/20211119_pressrelease.pdf(京成電鉄)
https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20211119_171803706503.pdf(NHK=今年9月の記事)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210922/k10013272331000.html(産経新聞=今年9月の記事)
https://www.sankei.com/article/20210926-53B6BB3CKRPIXGZI544P5Y3N3E/この情報は、ムーンライトながら族さん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
posted by Uchio at 21:33
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