この記事はもともと1月25日に投稿したものですが、より詳細な発表がありましたので冒頭に追記して再投稿し、配信日付を更新しました。
(ここから追記 2/7 23:30)
京成電鉄と北総鉄道は、2022年2月26日のダイヤ改正の各駅の時刻をウェブサイト上で発表した。1月に発表したプレスリリースでは言葉足らずで詳細が謎だった部分も含めて、全容がようやく判明した(リリースに明記されていた、深夜の成田空港発の変更、北総線の区間列車増発やライナー関連は、後半にある元記事をご覧ください)。
日中■上野系統の快速は佐倉発着、浅草線系統の快速がすべて成田空港発着に
日中は40分パターンが維持される。本線の高砂−津田沼間は、40分に快速特急1本、快速3本、普通4本となる。
現行ダイヤでは成田空港発着の特急から置き換わる快速(40分に1本)は、佐倉発着となる。上野発で快速に置き換わる時間帯は平日の10〜14時台と、土休日の10〜17時台前半。
一方、浅草線から快速は20分間隔(40分に2本)のままで、すべて成田空港発着になる(現行ダイヤは半数が佐倉発着)。特急の快速化に伴って、うすい発着の普通の半数(40分に1本)が京成津田沼発着に短縮されるが、それ以外の普通の本数には変化がない。特急の快速化で、小岩や東中山で緩急接続がおこなわれるようになる。
押上線内では、浅草線のエア快の半数が各駅停車化されることに伴って、線内通過運転をする列車が変更になる。横浜方面からの列車(現在は普通で押上でエア快待避)の半数(40分に1本)が快特に変更され、この列車が上野−佐倉間の快速と接続する。
朝夕・夜間■20時以降は大幅に変更。夜間に浅草線からの快速を新設
平日朝ラッシュ時上りは、本線上野口の普通に減便があるが、京成津田沼断面や押上線方面はほとんど変化がないようだ。
平日夜間下りの押上線〜本線は、18、19時台の浅草線からの快速特急の半数が特急に変更される。20時以降は大幅な変更が入る。20時台には、浅草線からの本線系統快速2本が新設され、代わりに通特1本がなくなる。23時台にも通特1本が快速に変更される。さらに、22時台には高砂始発(化け?)の下り快速1本が新設されるようだ。
上野口では、平日18〜19時台の上野発優等のうち、アクセス特急3本と快速(本線系統)2本が廃止される。代わりに高砂止まりの快速が17〜19時台に3本できる。
北総線では、高砂断面で22時以降の特急2本が減便となるほか、18時台の急行1本が普通に変更される。
ここから私見ふたたびですが、あまりにも言葉足らずなリリースでさまざまな憶測を呼びましたが、日中の減便はうすい発着の普通が津田沼発着になった程度でしたね。「わかりやすいダイヤ」がどこを指すのかはまだ謎ですが、いろいろな駅の日中ダイヤをみると、普通も快速もきっちりと10分間隔になっている箇所が多いことに気付きます。空港客をスカイライナーやアクセス特急に誘導する一方で、これまでどうしても犠牲になりがちだった沿線の小駅の利便性を追求したのかもしれません。
この情報は、としぞうさん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
(追記ここまで。この下は1/25に公開した記事本文です)
京成電鉄、北総鉄道は2022年2月26日、ダイヤ改正を行う。京成電鉄は、利用状況を踏まえて、行き先・種別の変更や、列車本数の見直しをするとしている。日中の本線系統の特急を快速に変更するという点が明らかにされたものの、それ以外の説明はなく、詳細は時刻表の発表を待つことになりそうだ。北総鉄道では、今秋の運賃値下げを見据えて区間列車を増発する「攻め」の改正となる。
(京急・都営の記事は別途掲載しました)
日中■特急を快速に変更……以外のことは不明
現行ダイヤでは、京成本線の日中は40分パターンで、スカイライナー以外の優等列車は、特急(上野−成田空港間)、快速特急(上野−成田間)がそれぞれ1本と、浅草線直通の快速が2本(うち1本は成田空港発着、1本は佐倉発着)。以前は20分パターンで特急と快速が1本ずつだったが、2019年秋のダイヤ改正で、空港発着の特急の半数が、成田発着の快速特急に置き換わって、現在のパターンになっていた。さらに浅草線直通優等には、アクセス特急と快速特急(青砥または高砂発着)が40分に1本ずつ加わる。
新ダイヤの日中について、リリースで変更箇所がはっきり記されているのは、特急が快速に変更になるという点のみ。この快速の運行区間などは不明だが、リリースでは、上野・日暮里−成田空港間の利用者はアクセス特急と快速特急を乗り継ぐことで速達性が確保されるとうたっており、成田空港発着ではない可能性がある。
「わかりやすく利用しやすいダイヤ」という表記も何を指すのかがはっきりしないが、仮に浅草線系統に大きな変更がなければ、40分パターンに快速3本、快速特急1本というダイヤになる。「列車本数の見直し」については不明だが、少なくとも特急の快速化により津田沼以東の普通が削減される可能性がある。
都営浅草線では、線内を通過運転する「エアポート快特」の半数が各駅停車に変更になる。アクセス特急が残るものと思われ、そうなると青砥(高砂)発着の快速特急が該当する可能性が高いが、もしこれが押上線内通過のまま残れば、本線系統の快速と接続をとるものと思われる。
なお、千葉日報は今回の改正を報じた記事で、特急が快速に変更されるのは12〜15時ごろで、目的は「特急通過駅の利便性向上」だとしている(=この行は1/26 23:00に追記)。
夜間■成田空港発の上り最終を9分繰り上げ
平日夜間には、浅草線系統の快速特急の一部を特急に変更する。
深夜には、成田空港発上り高砂ゆきの終電を9分繰り上げた上で、種別を快速から普通に変更する。現行は23:03発快速だが、22:54発普通になる。現行ではこの快速から接続する普通はなく、普通に変わることで快速通過駅にとってみると終電繰り下げになる。一方で、23:29発の成田空港発宗吾参道ゆきを新設する。
北総線■新鎌ヶ谷−印西牧の原間の区間列車増発、今秋の値下げ見据え
北総線では、新鎌ヶ谷−印西牧の原(一部印旛日本医大)間の区間列車が増発される。その数は、平日が午前と夕方〜夜間に上り6本、下り5本。土休日は朝に上下各2本。今秋に予定している運賃値下げが目指す「域内移動の促進」に合わせたもので、平日朝9時台の上りと、18〜21時台の下りは、同区間が概ね10分間隔になるとしている。
最終上りスカイライナーの時刻繰り上げ(詳細は次項)にともなって、浅草線直通の上り最終列車が一部区間で繰り下げられる。
ライナー■青砥停車のライナーは60分おきに
青砥に停車するスカイライナーは現在は臨時停車扱いで80分に1本だが、改正後は正式な停車駅になり60分に1本に増える。一方で、上野発の時刻が完全な20分間隔から、00、17、40分発に変わる(17分発が青砥停車)。
成田空港発上り最終のスカイライナーは現在は23:20発だが、20分繰り上がって23:00発になる。
北総線経由の臨時ライナーは、時刻変更の上で「当面の間」運転するという。
(京成電鉄)
https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20220125_140003615851.pdf
(北総鉄道)
https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2022/01/20220125_newsrelease.pdf
(東京都交通局)
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2021/sub_p_2022012510264_h_02.pdf
(千葉日報)
https://www.chibanippo.co.jp/news/economics/889081
この情報は、たけのこの山さん、丸太さん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
[京王]特急が笹塚、千歳烏山停車、「準特急」と同一停車駅に。準特急の名前は消滅(2022年3月12日ダイヤ改正・1)
この記事はもともと2021年12月10日に投稿したものですが、より詳細な発表がありましたので冒頭に追記して再投稿し、配信日付を更新しました。
(ここから追記 2022/2/7)
京王電鉄は2022年春のダイヤ改正の詳細を発表した。改正日は2022年3月12日。また、ヤフー路線情報など一部の乗り換え検索サイトで改正後の時刻表が公表され、内容が明らかになってきた。
リリースによると、朝ラッシュ時に一部区間で1〜3本の減便がある。相模原線の土休日の変更点は、特急(一部急行)が多摩センター以西各駅に停車し、代わりに区間急行が多摩センター止まりになる。動物園線は土休日10〜18時台は12分間隔に増発される。
また、ヤフー路線情報など、一部の乗り換え検索サイトでは改正後の時刻表が検索可能になっている。それによると、日中の新宿−調布間については、各種別の運行本数はほぼ現行通り(準特急は特急に変更)。高尾線の朝の急行は線内通過運転のまま存続しているようだ。また、平日20〜21時台の特急(京王八王子ゆき)の半数は急行に変更になっている。
(2度目のリリース)
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2021/nr20220127_daiya.pdf
コメント欄に情報を寄せていただいた、たけのこの山さん、ライジングさん、ムーンライトながら族さん、うしさん、ありがとうございました。
(追記ここまで。この下は2021/12/10に投稿した記事本文です)
京王電鉄は2022年春にダイヤ改正を行うと発表した。
特急の停車駅に笹塚と千歳烏山、京王片倉、山田、狭間を追加する。現在の準特急と同じになる。種別としての準特急は廃止され、特急に統合される形だ。リリースでは、日中の運行本数は維持されるとあり、現行の特急3本(=毎時、以下同じ)・準特急6本から、特急(停車駅は現在の準特急)9本になるものと思われる。
一方で、朝ラッシュ時の上り列車は減便する。リリースでは「運行本数適正化により定時性を向上」と表現している。具体的な中身は不明だが、詳細は1月下旬頃に発表するという。また、相模原線では土休日日中の多摩センター以遠で、種別見直しと本数の削減をおこなう。こちらも1月下旬の詳細発表だが、現行の平日同様、準特急(改正後は特急)が多摩センター以遠は普通となる可能性が高そうだ。また、土休日の動物園線も「便利な等間隔」に変更するという。
座席指定制の「京王ライナー」については、平日も明大前に停車させる。今年10月30日から土休日は停車していた。
なお、今回の発表では、ダイヤ改正実施日は明らかにならなかった。これも1月下旬に発表するとしている。
ここから私見です。個人的には、準特急の消滅というより、特急の消滅という印象を受けました。とはいえ、以前にも似たようなことがありましたね。京王の特急の途中停車駅の変遷を振り返ると、2012年までは、明大前、調布、府中、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、めじろ台(※)、高尾でした。とはいえ、当時の特急は1日に数本が残るのみで、主力優等は準特急でした。2012年8月の調布地下化ダイヤ改正でわずかに残っていた特急が消滅したあと、2013年のダイヤ改正で、分倍河原と北野を新たに停車する形で復活。これは当時の準特急と同じ停車駅で、今回と同様、「事実上の準特急化」でした。ただ、その改正では、種別としての準特急は、北野以西各駅停車の列車になることで生き残りました。2015年の改正では、準特急の停車駅にさらに笹塚、千歳烏山が加わった上で、多くの特急が準特急に変更されて、今に至ります。
京王は長らく、@特急・準特急、A都営線直通の優等、B各駅停車の3層構造ですが、ここ最近の@の停車駅拡大は、@がAの役割も吸収して、利用率がそれほど高くないAをいずれ削減していく流れになるのかなと以前は予想していましたが、意外とそうならないのですね。今回も違う狙いなのでしょうか。
2022年3月ダイヤ改正の速報はこちら
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2021/nr20211210_daiya.pdf
この情報は、エレクトリックシューズさん、慶応ライナーさん、ななさん、hkkt8300さん、Yさんからいただきました。ありがとうございました。
(※)投稿当初、2012年時点の特急停車駅にめじろ台が抜けていましたので追記しました。ご指摘いただいた多摩センター民さん、ありがとうございました。
(ここから追記 2022/2/7)
京王電鉄は2022年春のダイヤ改正の詳細を発表した。改正日は2022年3月12日。また、ヤフー路線情報など一部の乗り換え検索サイトで改正後の時刻表が公表され、内容が明らかになってきた。
リリースによると、朝ラッシュ時に一部区間で1〜3本の減便がある。相模原線の土休日の変更点は、特急(一部急行)が多摩センター以西各駅に停車し、代わりに区間急行が多摩センター止まりになる。動物園線は土休日10〜18時台は12分間隔に増発される。
また、ヤフー路線情報など、一部の乗り換え検索サイトでは改正後の時刻表が検索可能になっている。それによると、日中の新宿−調布間については、各種別の運行本数はほぼ現行通り(準特急は特急に変更)。高尾線の朝の急行は線内通過運転のまま存続しているようだ。また、平日20〜21時台の特急(京王八王子ゆき)の半数は急行に変更になっている。
(2度目のリリース)
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2021/nr20220127_daiya.pdf
コメント欄に情報を寄せていただいた、たけのこの山さん、ライジングさん、ムーンライトながら族さん、うしさん、ありがとうございました。
(追記ここまで。この下は2021/12/10に投稿した記事本文です)
京王電鉄は2022年春にダイヤ改正を行うと発表した。
特急の停車駅に笹塚と千歳烏山、京王片倉、山田、狭間を追加する。現在の準特急と同じになる。種別としての準特急は廃止され、特急に統合される形だ。リリースでは、日中の運行本数は維持されるとあり、現行の特急3本(=毎時、以下同じ)・準特急6本から、特急(停車駅は現在の準特急)9本になるものと思われる。
一方で、朝ラッシュ時の上り列車は減便する。リリースでは「運行本数適正化により定時性を向上」と表現している。具体的な中身は不明だが、詳細は1月下旬頃に発表するという。また、相模原線では土休日日中の多摩センター以遠で、種別見直しと本数の削減をおこなう。こちらも1月下旬の詳細発表だが、現行の平日同様、準特急(改正後は特急)が多摩センター以遠は普通となる可能性が高そうだ。また、土休日の動物園線も「便利な等間隔」に変更するという。
座席指定制の「京王ライナー」については、平日も明大前に停車させる。今年10月30日から土休日は停車していた。
なお、今回の発表では、ダイヤ改正実施日は明らかにならなかった。これも1月下旬に発表するとしている。
ここから私見です。個人的には、準特急の消滅というより、特急の消滅という印象を受けました。とはいえ、以前にも似たようなことがありましたね。京王の特急の途中停車駅の変遷を振り返ると、2012年までは、明大前、調布、府中、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、めじろ台(※)、高尾でした。とはいえ、当時の特急は1日に数本が残るのみで、主力優等は準特急でした。2012年8月の調布地下化ダイヤ改正でわずかに残っていた特急が消滅したあと、2013年のダイヤ改正で、分倍河原と北野を新たに停車する形で復活。これは当時の準特急と同じ停車駅で、今回と同様、「事実上の準特急化」でした。ただ、その改正では、種別としての準特急は、北野以西各駅停車の列車になることで生き残りました。2015年の改正では、準特急の停車駅にさらに笹塚、千歳烏山が加わった上で、多くの特急が準特急に変更されて、今に至ります。
京王は長らく、@特急・準特急、A都営線直通の優等、B各駅停車の3層構造ですが、ここ最近の@の停車駅拡大は、@がAの役割も吸収して、利用率がそれほど高くないAをいずれ削減していく流れになるのかなと以前は予想していましたが、意外とそうならないのですね。今回も違う狙いなのでしょうか。
2022年3月ダイヤ改正の速報はこちら
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2021/nr20211210_daiya.pdf
この情報は、エレクトリックシューズさん、慶応ライナーさん、ななさん、hkkt8300さん、Yさんからいただきました。ありがとうございました。
(※)投稿当初、2012年時点の特急停車駅にめじろ台が抜けていましたので追記しました。ご指摘いただいた多摩センター民さん、ありがとうございました。