東武鉄道は2023年3月のダイヤ改正で、日光線の南栗橋に特急の一部を停車させると発表した。本数は、朝方の上り3本、夕方の下り6本の計9本だとしている。具体的な時刻や列車名は決まり次第発表するという。
東武鉄道は南栗橋駅周辺で宅地開発を進めていて、今年5月には「街びらき」イベントをおこなった。リリースによると、地元の埼玉県久喜市では東武との協定に基づいて、市外からの移住者に対する特急券の購入補助制度の導入の検討をしているという。
日光線では、2017年ダイヤ改正(快速・区快が全廃となった)から、杉戸高野台に夕方以降の下りの特急全列車、現行ダイヤでは6(※)本が停車するようになっている。今回の南栗橋と異なり、朝上りの停車はない。
ここから私見です。ホワイトカラーへの在宅勤務の浸透で、「ときどき都心に出るのに便利な郊外」が居住地として見直される動きがあります。もともと南栗橋は半直始発駅でアピール力がありますが、特急停車でさらに魅力を高めたいのでしょう。移住促進を目的とした都内への通勤者向けの特急券購入補助制度は、東武沿線では栃木市や館林市ですでに導入されていますね。久喜市が検討する制度が似たようなものだとすると、久喜駅利用者も含めれば利用希望者は桁違いに多くなりそうですが、どうなるでしょうか。
<※訂正 21:30>当初、杉戸高野台の特急停車本数を7本を書いていましたが、正しくは6本でした。すみません。手元の時刻表は2021年版でした。ライジングさん、ご指摘ありがとうございました。
https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/202208181546187ZNLJXSvDNtR7LOmqgoIWw.pdf
この情報は、ななさん、おかざきさん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
2022年08月26日
2022年08月25日
[東京メトロ]有楽町線住吉支線の詳細計画を公表。「一部は有楽町本線に直通」地元説明会で回答
東京メトロと東京都は2022年8月、有楽町線住吉支線(8号線、豊洲−住吉)の建設について、詳細な計画を明らかにした。東京都のウェブサイトに公表された資料によると、住吉−千石(仮)間は、住吉駅の構造に合わせて単線が2本になる。
さらに、有楽町線「本線」と接続する豊洲駅の改良を同時におこなう。豊洲駅は、もともと2面4線で建設されたところを、近年の混雑悪化に対応するため現在は中央2線を不使用にしてホームを拡げ、1面2線として使われている。改良計画では、支線開通で中線を再び使うことになることを見越して、混雑への恒久的な対応として、新木場方面ゆきの1番線ホームの反対側にもう1つホームを新設し、改札口も増やす。合わせて3面4線となる。
また、地域メディアサイト「とよすと」は、8月21日に開かれた住民説明会の様子を詳しく報じている。それによると、参加した住民からの運行計画についての質問に対して、「一部は有楽町本線に乗り入れて直通する計画」と説明したという。一方で半蔵門線との直通の計画はない(※)と答えたという。
ここから私見です。今年1月の記事で「半蔵門線押上までの直通も検討しているものと思われる」と書きましたが、「とよすと」の記事によるとそれはないようです。大変失礼いたしました。当初のリリースでは「臨海地域と都区部東部の観光拠点等とのアクセス利便性の向上」とあり、住吉駅の構造からして少なくとも押上までは直通するのかなと思っておりました。東武の資料にも「有楽町線延伸を見据えた検討の推進」という意欲的な文言がありました。とはいえ、10分に1本の半直急行を一部でも新線に切り替えると既存利用者には乗り換えを強いることになり、難しさも感じていました。本線への一部直通は考えてみれば順当かもしれません。豊洲を境に通過人員が段違いなので、新木場発着の列車の一部を新線に振り分けるということなのでしょうね。
<※追記 8/26 18:00>半蔵門線との直通について、説明会に参加したと思われる方のツイートでは、「未定」とか「現時点では予定していない」とかいくつかの表現がみられます。ライジングさん、ご指摘ありがとうございました。
(東京都)
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/pamphlet/index.html
(とよすと)
https://toyosu.tokyo/news/yurakucho-toyosu-station-new-home-plan/
この情報は、ライジングさん、ポストJRさん、たかつさんからいただきました。ありがとうございました。
さらに、有楽町線「本線」と接続する豊洲駅の改良を同時におこなう。豊洲駅は、もともと2面4線で建設されたところを、近年の混雑悪化に対応するため現在は中央2線を不使用にしてホームを拡げ、1面2線として使われている。改良計画では、支線開通で中線を再び使うことになることを見越して、混雑への恒久的な対応として、新木場方面ゆきの1番線ホームの反対側にもう1つホームを新設し、改札口も増やす。合わせて3面4線となる。
また、地域メディアサイト「とよすと」は、8月21日に開かれた住民説明会の様子を詳しく報じている。それによると、参加した住民からの運行計画についての質問に対して、「一部は有楽町本線に乗り入れて直通する計画」と説明したという。一方で半蔵門線との直通の計画はない(※)と答えたという。
ここから私見です。今年1月の記事で「半蔵門線押上までの直通も検討しているものと思われる」と書きましたが、「とよすと」の記事によるとそれはないようです。大変失礼いたしました。当初のリリースでは「臨海地域と都区部東部の観光拠点等とのアクセス利便性の向上」とあり、住吉駅の構造からして少なくとも押上までは直通するのかなと思っておりました。東武の資料にも「有楽町線延伸を見据えた検討の推進」という意欲的な文言がありました。とはいえ、10分に1本の半直急行を一部でも新線に切り替えると既存利用者には乗り換えを強いることになり、難しさも感じていました。本線への一部直通は考えてみれば順当かもしれません。豊洲を境に通過人員が段違いなので、新木場発着の列車の一部を新線に振り分けるということなのでしょうね。
<※追記 8/26 18:00>半蔵門線との直通について、説明会に参加したと思われる方のツイートでは、「未定」とか「現時点では予定していない」とかいくつかの表現がみられます。ライジングさん、ご指摘ありがとうございました。
(東京都)
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/pamphlet/index.html
(とよすと)
https://toyosu.tokyo/news/yurakucho-toyosu-station-new-home-plan/
この情報は、ライジングさん、ポストJRさん、たかつさんからいただきました。ありがとうございました。
2022年08月20日
[宇都宮LRT]JR宇都宮駅西側への延伸は県教育会館までの5キロ。東側区間は2023年8月に開業
栃木県宇都宮市は、宇都宮ライトレール(芳賀・宇都宮LRT)の「2期区間」にあたるJR宇都宮駅西側への延伸について、県教育会館までの約5キロを整備区間と決めた。また、現在工事中の駅東側の区間は、2023年8月に開業するという。
駅東側■2023年8月開業。バス路線の再編も発表
現在工事が進められている宇都宮駅東口−芳賀・高根沢工業団地間は、2023年8月に開業する。
市は開業に伴うバス路線の再編も発表した。JR宇都宮駅を発着し、経路が重複するバス路線について、一部はLRTと異なる経路に切り替わり、一部はLRTとの結節点発着に短縮される。ほかに、ベルモール、清原、芳賀の各TC(トランジットセンター)で、LRTに乗り継ぐことを前提とした循環路線が、それぞれ1路線ずつ新設される。
駅西側■県教育会館まで。2026年着工、2030年代前半の開業目指す
今回の発表では「2期区間」にあたるJR宇都宮駅の西側の計画も明らかにした。JR宇都宮駅の西側には繁華街が広がり、1.5キロ離れた東武宇都宮駅周辺まで商業集積が続くことから、西側をどうするかが注目されていた。
宇都宮市は、JR駅から大通り沿いに桜通り十文字まで(駅から2.9キロ)を基本区間として、そこからさらに西進することを検討してきた。最長で大谷観光地(駅から8キロ)までのルートを検討したが、途中の県教育会館付近(駅から5キロ)までを整備区間とすることにしたという。想定利用者数は1日2.7万人で、現在工事中の東側区間の想定1.6万人を上回る。2026年に着工し、2030年代前半の開業を目指す。事業規模は400億円と類推されるとしている。
東武駅前や桜通り十文字付近は、交通結節点として乗り継ぎを円滑にする施設を整備する。大通りを走るバス路線の再編もおこなうとしている。
ここから私見です。宇都宮市にとっては、西側こそがLRTを中心としたコンパクトシティ計画の正念場なのでしょうが、そのためにも先行開業する東側での一定の成功が必要なのだと思われます。発表資料では、市内の高層建築物の建築確認件数が駅東側で特に伸びていて、人口増加や地価上昇がみられるとアピールしていました。先の話はともかくとして、次に話題になる時は、まもなく開業する東側区間の運行概要の発表ですかね。意欲的なダイヤ(通過運転や追い越し)のお披露目が楽しみですね。
(宇都宮市)
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028857/1029845.html
(下野新聞)
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/624306
この情報は、ポストJRさん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
駅東側■2023年8月開業。バス路線の再編も発表
現在工事が進められている宇都宮駅東口−芳賀・高根沢工業団地間は、2023年8月に開業する。
市は開業に伴うバス路線の再編も発表した。JR宇都宮駅を発着し、経路が重複するバス路線について、一部はLRTと異なる経路に切り替わり、一部はLRTとの結節点発着に短縮される。ほかに、ベルモール、清原、芳賀の各TC(トランジットセンター)で、LRTに乗り継ぐことを前提とした循環路線が、それぞれ1路線ずつ新設される。
駅西側■県教育会館まで。2026年着工、2030年代前半の開業目指す
今回の発表では「2期区間」にあたるJR宇都宮駅の西側の計画も明らかにした。JR宇都宮駅の西側には繁華街が広がり、1.5キロ離れた東武宇都宮駅周辺まで商業集積が続くことから、西側をどうするかが注目されていた。
宇都宮市は、JR駅から大通り沿いに桜通り十文字まで(駅から2.9キロ)を基本区間として、そこからさらに西進することを検討してきた。最長で大谷観光地(駅から8キロ)までのルートを検討したが、途中の県教育会館付近(駅から5キロ)までを整備区間とすることにしたという。想定利用者数は1日2.7万人で、現在工事中の東側区間の想定1.6万人を上回る。2026年に着工し、2030年代前半の開業を目指す。事業規模は400億円と類推されるとしている。
東武駅前や桜通り十文字付近は、交通結節点として乗り継ぎを円滑にする施設を整備する。大通りを走るバス路線の再編もおこなうとしている。
ここから私見です。宇都宮市にとっては、西側こそがLRTを中心としたコンパクトシティ計画の正念場なのでしょうが、そのためにも先行開業する東側での一定の成功が必要なのだと思われます。発表資料では、市内の高層建築物の建築確認件数が駅東側で特に伸びていて、人口増加や地価上昇がみられるとアピールしていました。先の話はともかくとして、次に話題になる時は、まもなく開業する東側区間の運行概要の発表ですかね。意欲的なダイヤ(通過運転や追い越し)のお披露目が楽しみですね。
(宇都宮市)
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028857/1029845.html
(下野新聞)
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/624306
この情報は、ポストJRさん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
タグ:宇都宮ライトレール
2022年08月10日
[京急]羽田空港駅の引上線新設工事に着手。品川2面4線化と合わせて毎時3本増へ
京浜急行電鉄(京急電鉄)と国交省関東地方整備局は2022年8月、京急空港線の羽田空港第1・第2ターミナル駅に、引上線を新設する工事に着手したと発表した。完成イメージ図によると、駅の終点方から第2ターミナル方向にトンネルを掘って線路を延長し、2編成分の引上線を整備する。
京急では、東京都などによる京急本線新馬場−泉岳寺間の立体化工事(〜2029年度)で、品川駅を地上に移設するのに合わせて2面4線化(現在は2面3線)する予定で、羽田空港駅の引上線新設と合わせて、毎時片道3本の輸送力増強ができると説明している。
この引上線は、2016年の鉄道新線計画答申にも採用されたもので、国がトンネルなどの基本工事を行い、その費用も負担する。京急は線路敷設などの鉄道施設の整備を行う。
今回の発表資料では完成年は記されていないが、日経新聞は2030年の完成を見込んでいると報じている。
羽田空港への鉄道アクセスをめぐっては、JR東日本が新線・羽田空港アクセス線(仮称)を、2029年度の開業を目指して着工準備中。東急多摩川線を延伸する通称・蒲蒲線についても、京急蒲田までの延伸計画を東京都と大田区がまとめている。
(京急)
https://www.keikyu.co.jp/company/news/2022/20220808HP_20065TS.html
(東京都/新馬場−泉岳寺間立体化)
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/road/kensetsu/gaiyo/renritsu23.html
(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC085IB0Y2A800C2000000/
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京急では、東京都などによる京急本線新馬場−泉岳寺間の立体化工事(〜2029年度)で、品川駅を地上に移設するのに合わせて2面4線化(現在は2面3線)する予定で、羽田空港駅の引上線新設と合わせて、毎時片道3本の輸送力増強ができると説明している。
この引上線は、2016年の鉄道新線計画答申にも採用されたもので、国がトンネルなどの基本工事を行い、その費用も負担する。京急は線路敷設などの鉄道施設の整備を行う。
今回の発表資料では完成年は記されていないが、日経新聞は2030年の完成を見込んでいると報じている。
羽田空港への鉄道アクセスをめぐっては、JR東日本が新線・羽田空港アクセス線(仮称)を、2029年度の開業を目指して着工準備中。東急多摩川線を延伸する通称・蒲蒲線についても、京急蒲田までの延伸計画を東京都と大田区がまとめている。
(京急)
https://www.keikyu.co.jp/company/news/2022/20220808HP_20065TS.html
(東京都/新馬場−泉岳寺間立体化)
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/road/kensetsu/gaiyo/renritsu23.html
(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC085IB0Y2A800C2000000/
この情報は、ライジングさん、ポストJRさんからいただきました。
タグ:京急