リリースによると、熊谷−寄居間で「大幅な増発」をおこなう。さらに、ふかや花園には新たに急行を停車させる。これらにより、ダイヤ改正後のふかや花園発着の本数は、平日ダイヤで上下計32本増えて、92本に。土休日も同じく36本増えて94本になる。現在この区間の日中は40〜50分に1本。
ただし、2019年時点のダイヤでは、この区間の本数は平日が85本(うち12本が急行)、土休日は75本(うち急行10本)あった。コロナの影響で、2020年以降大きく減便していた。今回の改正では、2019年当時を上回る本数となるとも言える。
一方で、「生活様式の変化を踏まえ」として、急行の本数を減らすほか、一部区間では各駅停車をさらに減便する。また初電や終電の時刻変更(おそらく初電は繰り下げ、終電は繰り上げ)も行うという。また、詳細は不明だが、「埼玉県の観光地・長瀞のアクセス向上のため」として、羽生・熊谷方面からの長瀞折り返し列車を設定するという。時刻表を9月20日頃にホームページにて公開するとのことで、そこでこれらの全体像が判明しそうだ。
また、SLパレオエクスプレスも10/1以降、ふかや花園に停車する。代わりに武川は通過となる。
駅としてのふかや花園は、アウトレットモールを核にした開発を主導する深谷市が費用を全額出すかたちで、2018年に開業している。
ここから私見です。京浜東北線利用歴45年さんご指摘の通り、秩父鉄道は2020年に大きく減便していて、「大幅増発」と額面通りには受け止められないところがあります。とはいえ、鉄道業界全体のトレンドの中では、コロナ禍以前と比べて少しでも増やしたというだけで一つのニュースかもしれません。駅開業時の日経の記事によると、開発完了時には年間650万人が訪問する見込みで、そのうち鉄道利用者は64万9000人。日に直すと1800人弱ですね(乗降人員だと3600人弱。日経の記事に秩父鉄道で3位になるとあり、現在3位の羽生は3000人超)。地方鉄道としては結構なインパクトです。実際のところどうなるのか注目したいですね。一方で、熊谷−寄居間以外の区間は減便が続くか、もしくはさらなる減便になりそうです。
(秩父鉄道)
https://www.chichibu-railway.co.jp/assets/newsrelease/20220913_kaisei.pdf
(秩父鉄道・2019年3月時点の時刻表)
https://www.chichibu-railway.co.jp/train/ttable/file2018/a3.pdf
(日経新聞・2018年の駅開業時)
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO17670160U7A610C1L72000/
この情報は、ライジングさん、サマンサさん、ななさん、京浜東北線利用歴45年さんからいただきました。ありがとうございました。
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