ニコニコ動画には、駅前の踏切での現場担当者の対応を撮影した動画が、投稿されている。その動画には、京急の職員数人(十数人?)が、京急蒲田駅近くの空港線の踏切の前で、無線、テレビ、携帯電話などを駆使して情報を集め、ダイヤグラムと照らしながら、同線の運行を決める姿が映されている。首都圏の鉄道の随一と思われる、柔軟な運行態勢ができる京急ならでは「神業」が発揮される場面だった。
しかし、今回の大会では、選手が次々と現場を通過し、電車を走らせるだけの、十分な「間」ができず、正月のUターンラッシュの日に、30分近くにわたって、空港線の電車の運転ができなかった。
その大きな原因の一つはチーム増加だと思われる。02年まで長らく15チームだった参加チーム数が、03年には20チームになり、今年は過去最多の23チームになっていた。
動画では、現場の職員の「だめだな」、「みんな1分以内(に次の選手が来る)」、「こりゃ全部行かせるまでダメだな」というため息もとらえている。おそらく駅では苦情が出ているのだろう。現場から駅に対して「ホームはどう。悪いな。箱根駅伝だからさ」と、詫びる様子もみられる。
箱根駅伝はファンも多く、しかも正月休み中のことだし、選手もプレッシャーの中、本当に頑張って走ってるところを、どうのこうの言うのは野暮かもしれませんが、あえていえば、もう23チームに増やした時点で、京急の神業に頼るのは難しかったんじゃないでしょうか。
そもそも、踏切に阻まれたとしても記録に影響は出ないルールなんですし、踏切が嫌なら迂回するルートだってあるはずです。沿線の人からすると「毎年のこと」で済むかもしれませんが、空港線の乗客は東京の電車に不慣れな人も多いはず。
受験会場の最寄り駅に止まらない列車に乗ってしまった受験生のために、その列車をその駅に臨時停車させるというニュースが時々ありますが、そのたびにその是非が話題になります。関係者の美談といえば片付く話ではありますが、今回は走ってるのはそもそも大学生で、運営者はれっきとした大の大人。23チームも走らせれば、どういう影響が出るのかは、容易に想像できると思います。
選手が通る間、電車を不通にした判断は、京急の粋な計らいととらえる人もいるかもしれません。でも、京急は本当は電車も通したかったはずです(じゃなければ、現場にこれだけ人を派遣せずに、最初から30分間運休と決め込んで、広く告知したでしょう)。電車もできるだけ止めずに、選手もできるだけ止めずに、この日をしのぐからこそ粋なんだと思います。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5739183
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5739831
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昔話として語られるようになるのではないでしょうか。
鶴見中継所では、1位と23位の差は、繰り上げスタートになるギリギリ手前の19分23秒後です(20分経つと繰り上げスタートになります)。
20分の間に23人も走れば、そりゃ電車を通す間なんてできないわな。
踏切に阻まれたとしても記録に影響は出ないルールがあるのなら、電車優先でいいんじゃないでしょうか?
テレ東時代はともかく、中継も日テレになって箱根駅伝も全国区なんだから、まさか駅伝があるなんてとは思わないで欲しい。