2016年01月15日

[JR東日本]大船渡線の不通区間、鉄路復活断念。地元がBRT継続受け入れ。気仙沼線は今春結論

 東日本大震災で被災し不通となっているJR大船渡線の気仙沼−盛間について、地元自治体が現在のBRTの継続を受け入れ、鉄路の復活を断念したと、マスコミが報じた。震災による不通区間で、鉄道の廃止が決まるのは初めて。
 これまで、JR東日本は、大船渡線と気仙沼線の不通区間について、BRT(バス高速輸送システム)を導入。一方で、鉄道としての復活は困難としてきた。2015年12月に開かれた沿線首長会議で、大船渡線沿線の大船渡、陸前高田、気仙沼の3市は、鉄道復活の断念と、BRTの継続を受けいれた。しかし、気仙沼線については、気仙沼市が態度を保留し、今春に結論は持ち越された。
 一方、同じく不通が続き、JRによるBRT化も拒否してきた山田線宮古−釜石間は、JRが復旧工事などを完了後、三陸鉄道に移管されることが決まっている。
 ここから私見。大船渡線沿線は、津波被害が特に大きかったところで、陸前高田駅では駅員が一人亡くなりました。復興の流れの中での決定は残念ですが、地元としては現実的な選択肢なのでしょうね。地元の公共交通はバスが中心で、BRTが便利になりすぎると、バスに影響するというジレンマもあるようです。

(河北新報)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201512/20151222_11021.html
(岩手日報)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20151226_1
posted by Uchio at 00:21 | Comment(25) | TrackBack(0) | ニュース はてなブックマーク - [JR東日本]大船渡線の不通区間、鉄路復活断念。地元がBRT継続受け入れ。気仙沼線は今春結論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鉄道事業者に関しては、事業者(企業体)が企業としての利益水準を保てなくなり(都市部においても厳しい状況)、事業者が公的責任を果たすための水準も大幅に限界を超えた。もう公的機関が公的資金(しかも全国民の)で維持すること以外、地方においては無くなってしまった。
Posted by よなご at 2016年01月15日 00:44
赤字ローカル線を民営会社が抱えるのは難しいですよね。
震災で被災したのに、JR東本体は赤字じゃないため公費の復旧ができないというのは制約が大きすぎます。

鉄路は災害時にも大量輸送が可能なシステムだってこと、3.11で証明されたのに細切れにされていくのは残念です。

Posted by のび at 2016年01月15日 21:02
気仙沼市は仙台への速達性(震災前の快速南三陸号で2時間)確保の観点から気仙沼線の鉄路での復旧を模索していたようですが、市長は12日に可能性は極めて小さいとの認識を示しました。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160113_13036.html
三陸沿岸道路が開通すると、1時間20分とのことです。バスはもう少しかかるでしょうが。
http://www.thr.mlit.go.jp/Sendai/douro/seibikouka/sanriku/index.html

BRT化による増便、停留所の増設等利便性向上の評価は承知していますが、同様の被害を受けた三陸鉄道は国の支援で復旧した一方、JRは国の支援を受けられず鉄路での復旧を断念したことは鉄道ファンとして残念です

宮脇俊三氏「時刻表2万キロ」で、1977年の開業日の志津川駅等沿線での熱烈な歓迎ぶりが描かれていたことが印象に強く残っています
Posted by ムーンライトながら族 at 2016年01月15日 21:31
大船渡線不通区間の鉄道としての再開を断念した事は残念だと思います。

が、他の方も仰っているように、BRTになってから増便や停留所の増設がなされたようですね。利用客として以前より便利になったと感じる人が多かったのなら、それはそれで英断だったのかな、とも思います。

同じ被災路線で仙石線は一部路線移設や仙石東北ライン新設の上全線開通、石巻線も復旧済、山田線は不通区間を再建して三陸鉄道に移管予定、常磐線は帰宅困難地域の設定がある限り分断が続きます。気仙沼線のBRT区間も大船渡線BRT区間同様鉄道としての復旧は難しい旨の記事をサイトで見たことがあります。また、トピ違いですが、この改正で三重県の名松線も数年前の台風被害から復旧します。再建がどのような形になっても災害に遭われた方々の生活の支えとなって活躍できますようお祈り申し上げます。
Posted by tettyan at 2016年01月16日 05:09
このまま鉄路復旧しなくても他のJR線と同じ切符で乗れる、つまり路線図で鉄道線と同じ線で描かれるのであれば別にいいのかなと。ついでに18きっぷが使えれば。
これからも経費削減としてこのような形(運賃を含め)で列車をバスで代行する形でローカル線がバスになるなら歓迎します。
JR北海道とかも普通列車だけバス代行(転換ではない)すればある程度赤字を減らせるんじゃないかと。代行バスなのでそのバスは普通運賃で乗れることを前提とします。
そうすれば18きっぷも使えるししかも余計な普通列車を線路に走らせずに済むから保守コストも削減出来ることでしょう。
Posted by マリンビュー at 2016年01月16日 08:19
正式に「鉄道としての廃線」決定となるのはいつ頃でしょうか?
「災害による廃線」は他に例がありますか?
土質の問題で地下線にすることも厳しかったのでは。
Posted by えびすこ at 2016年01月16日 21:47
JRではありませんが、松本電鉄(現 アルピコ交通)の新島々ー島々や、高千穂鉄道などが該当するかと。どちらも川の増水による被害で復旧を断念した路線です。
Posted by ウルノァ at 2016年01月16日 22:07
岩泉線が土砂崩れで脱線して以降、結局再開することなく廃線になりましたので災害による廃線に該当するかと。

只見線も長期運休が続いてますがJR東の本音は廃止したそうみたいですね。
Posted by こまこま at 2016年01月17日 10:27
盛での三陸鉄道の接続路線がなくなっちゃうんですね。三陸鉄道南リアス線の観光客増加に少なからずマイナス影響がでると思います。
また、仙台から八戸を海沿いで結んでいた臨時リアスシーライナーは復活不能になりますね
Posted by Dreamer at 2016年01月17日 13:15
本当だったら復旧して欲しかったが、どうも陸前高田〜下船渡間のルートを見ると三陸自動車道や浜磯街道に比べ迂回している
もし大船渡線も沿岸を通らず同自動車道や同街道と同じ陸側を経由していたら復旧はあったと思ってしまう
こうしたルートにしたなら陸前高田〜盛間はBRTの方が妥当かもしれない
ちょっと話がズレるが、もし復活するなら陸前矢作と盛の間陸前矢作駅から高田街道と盛街道を経由して南リアス線と直接繋がる形で盛駅に入るようにしていただきたい
Posted by Dr.X at 2016年01月19日 05:30
昨年、沿線を車で走りました。
線路とほぼ並行して国道が通っていることを考えると、鉄路の復旧は厳しいと感じました。

アンケート結果で「鉄道は復旧させろ、でも復旧しても乗らない」では赤字ローカル線に多額の出費をして復旧はしないし、自治体や政府も予算を出せない。

代行バスの乗降人員は分からないけど、ゆくゆくはJRバスか民営化されてしまうのではないでしょうか?
Posted by ととろ at 2016年01月19日 23:00
100年先はわかりませんが、数十年はJRのままでしょう。
簡単にBRTを切り離すと、今後自治体はBRTを認めなくなりますよ。
Posted by 誰か at 2016年01月29日 21:17
五新線を例にとれば国鉄→JRバスでの運行が40年、その後奈良交通での運行が14年、その間アスファルトの修繕ぐらいはしているが、鉄道並みの「保線」は行っていない。
と思うと、私道であるBRTの管理者、JRには道路整備のノウハウはないから、路盤悪化で整備にお金が必要になるころに専用道を返上して、県の管理になって一般道との区別がつかなくなって完全にバス転換・・・までの延命じゃないでしょうか?

どうせだったら、新たに敷きなおしたバイパスの中央分離帯に線路を敷いて道路と一緒に完全リフレッシュしたほうがいいと思うんですがね。
Posted by ふれんどりー at 2016年02月19日 10:04
気仙沼市は気仙沼線の鉄路復旧を断念し、BRT継続を受け入れると発表しました
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160318-OYT1T50156.html
Posted by ムーンライトながら族 at 2016年03月19日 23:41
仙石東北ライン女川直通開始

仙石東北ラインの一部列車の女川駅直通運転を2016年8月6日に開始するとJR東日本仙台支社が発表。

女川 6:05→仙台 7:35
仙台20:23→女川22:18

停車駅
仙台、塩釜、高城町、野蒜、陸前小野、矢本、陸前赤井、蛇田、陸前山下、石巻〜女川の各駅

Posted by ぽち at 2016年06月29日 20:52
仙石東北ラインの女川直通は石巻市・女川町の震災復興のための一つです。
大船渡線や気仙沼線のようにBRTにならず、鉄路として残したのだから大切に育ててほしいです。

あと希望を言えば、もう少し本数が増えてほしい、と思います。
Posted by ぽち at 2016年06月30日 01:55
仙台支社のプレスリリースです
http://jr-sendai.com/upload-images/2016/06/sensekitohokuline.pdf

運用に余裕のあると思われる仙台行き始発、石巻行き最終を延長した印象です。
女川から仙台への通勤通学は便利になりますが、石巻駅での着席需要に影響でるかもしれませんね。ご存知の方がいれば、教えていただけると嬉しいです^_^
下りは石巻で約30分停車します。現ダイヤ踏襲で、女川行き最終なのでやむを得ないことは承知ですが、ちょっと残念ですね
Posted by ムーンライトながら族 at 2016年06月30日 20:42
フォローありがとうございます。

ダイヤ改正で設定される訳ではなく、8月6日という中途半端な日から始めるという事は、今回の設定は試験的な意味合いもあるのでしょうか。
Posted by ぽち at 2016年06月30日 21:22
プレスリリースによると「工事が完了」したとのことです。
仙台~女川直通運転は望ましいですが、石巻までと女川までの利用者数に大きな差があるのが悩ましいですね
Posted by ムーンライトながら族 at 2016年07月02日 23:09
westantennaさんより情報提供欄でお知らせいただいた仙台支社のダイヤ改正で、仙台~女川下り直通快速の仙台発時間が繰り下がり、石巻での待ち時間が短縮されます。
8月の設定から短期間での利便性向上に係る改正は、歓迎すべきことですね

Posted by ムーンライトながら族 at 2016年10月01日 09:54
大船渡線BRT4/27ダイヤ改正
・まちなか陸前高田駅開業
・気仙沼、盛での列車との接続時間短縮
http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1490677980_1.pdf
Posted by ムーンライトながら族 at 2017年03月29日 23:36
ゴールデンウィーク期間中、盛・陸前高田〜摺沢間でJRの乗車券が使用できる臨時バスが運行されました。
盛~一ノ関の所要時間は30~1時間程度短縮されています。
http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1492590740_2.pdf
Posted by ムーンライトながら族 at 2017年05月07日 17:29
三陸鉄道宮古~釜石の運行が来年(平成31年)3月23日に開始されます
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29098810W8A400C1L01000/

23日(土曜)は2往復の特別ダイヤ、24日から通常ダイヤでの運行となります

16日(土曜)と思われるJRの改正日とはあわせないようですね。高校(中学)の終業式後にしたのでしょうか
Posted by ムーンライトながら族 at 2018年04月10日 19:10
7/1気仙沼線BRTダイヤ改正
・専用線供用開始,新停留所設置による時刻変更
・前谷地~柳津の本数減
http://jr-sendai.com/upload-images/2018/06/20180608.pdf
Posted by ムーンライトながら族 at 2018年06月11日 22:40
Posted by ムーンライトながら族 at 2018年06月22日 22:16
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