京成電鉄と京浜急行電鉄は、終電繰り上げを含むダイヤ改正を、2021年3月27日に実施すると発表し、その詳細な内容を明らかにした。今春のダイヤ改正は、多くの会社で終電繰り上げがあり、例年以上にJRと同日実施の改正が多いが、京成・京急はその2週間後というタイミングとなった。東京都交通局のリリースによると、都営地下鉄浅草線内の時刻変更はない。
京成も京急も、現行ダイヤでは優等列車が終電となり、通過駅に行くにはそれより早い列車に乗る必要がある区間があるが、少なくとも下りに関してはすべてなくなる見通しだ。
京急■日中蒲田発着の普通は廃止、最終特急は途中で普通車に接続
日中の品川−京急蒲田間を区間運行する普通(毎時3本)は正式に廃止となる。この普通は2012年の京急蒲田立体化完成ダイヤで、それ以前にあったエアポート急行廃止の代替として、設定された。しかし、コロナ禍で2020年5月から運休が続いていた。
終電繰り上げについて、普通車との接続など、前回の発表より詳しい内容を明らかにした。それによると、各方面の最終となる特急はいずれも、途中駅で通過駅への普通車に接続する。特急通過駅の普通車の終電はほとんど現行ダイヤと変わらない駅が多そうだ。ただし、横浜発の下り最終普通は現在は金沢文庫ゆきだが、改正後は上大岡止まりになる。さらに、金沢文庫ゆき最終特急の1本前の特急は、逗子・葉山ゆきとなる。
朝の「モーニング・ウイング」3号について、三浦海岸から金沢文庫までは新造されるトイレつきのL/C車両4両編成で運転し、金沢文庫で8両を増結して12両運転する運用を、5月6日から始める。座席数が増える。
京成■最終佐倉ゆきは平日も快速に
京成のダイヤ改正は、初電の繰り下げと終電の繰り上げのみ。それぞれ詳細な時刻表も公表され、前回の発表ではあいまいだった部分が判明した。
平日の最終の佐倉ゆきは、新たに運行される上野23:40発(※2)の快速となる。京成津田沼以東は、現行の終電(通特)の1本前の最終普通とほぼ同じ時刻になる。この快速へは、(都営浅草線)日本橋23:34発の北総線直通列車から高砂で乗り換えられる。現行の最終通特は日本橋23:59発で、実質的に25分の繰り上げということになる。ちなみに、東西線の東葉勝田台ゆき最終(3/13以降)は日本橋0:02発。また、最終1本前の通特成田ゆきは、快特に格上げとなり、京成津田沼で最終成田ゆき普通と接続する。
京成は初電の繰り下げもおこなうが、こちらの詳細時刻も発表した。宗吾参道4:35発の普通は、船橋到着時点で5分繰り下がる。
ここから私見。終電の快速化は、前回の記事のコメント欄で多くの方が予想されたとおりになりました。大久保、実籾、大和田の3駅にとっては、下り終電の時刻はほとんど変わらないものの、改正後は快速になることで都心側の時刻が遅くなり、実質的な繰り下げになりますね。
宗吾参道発の初電は、船橋で総武線快速に乗り継ぐことで、東京発の始発の新幹線に間に合うことで知られていて、2016年には山万の初電がこの列車に合わせるかたちで大幅に繰り上がりました。JRの時刻が変化なしであれば、今回の繰り下げで、船橋での乗り継ぎは厳しくなりますね。
(※2 訂正 2/4 23:20 平日最終快速の上野発時刻を当初23:56と書いていましたが、正しくは23:40でした。ご指摘いただいたななさん、としぞうさん、ありがとうございます。ミスが多くてすみません)
(京急)
https://www.keikyu.co.jp/assets/pdf/20210127HP_20136EW.pdf
(京成)
https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20210127_153216809636.pdf
(東京都交通局)
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2021/sub_i_202101279541_h.html
この情報は、ななさん、ライジングさん、急行 上 野さんからいただきました。ありがとうございました(※記事公開当初、この文が途中で欠けておりました。大変失礼しました)
連日の記事作成ありがとうございます。
ただ、記事の最後の行が「この情報は 」で終わってしまっています…。
改正実施日について
航空機の夏ダイヤが3/28からのようなので、これに合わせたのでしょうか(参照:下記(1)=「乗りものニュース」の記事)。
(1)https://trafficnews.jp/post/79231
京急の終電繰上げについて
1/20からの終電繰上げダイヤとほぼ同じですが、金沢八景〜逗子・葉山間はダイヤ改正で逗子・葉山行特急が設定されるおかげで、品川,横浜時点で1/20からのダイヤと比べ約14分繰下げとなりますね。
成田空港発品川行(1/19まで金沢文庫行)はどうなるでしょうか(品川行のままなのか、浅草線西馬込行に変わるのか)。
京急の新造車両に関して
1/20付の発表をこちらにも一応下記(2)の通り紹介させていただきます。
(2)https://www.keikyu.co.jp/company/news/2020/20210120HP_20109EW.html
修正ありがとうございます。
記事ありがとうございます。
1点、京成の佐倉行き最終列車ですが、
「京成上野23:40発」が正しいですので、ご確認いただければ幸いです。
ライジング様
上りアクセス特急の最終ですが、現行通り京急車の運用だとすると、
土休日の運用に揃えて西馬込行きになるものと思われます。
平日の最終佐倉行き快速の時刻でずが、ニュースリリースによると上野駅23:56ではなく23:40と思われます。
ご確認お願いいたします。
むしろ影響は、初電繰り下げの方が大きいかもしれません。宗吾発の初電は管理人様ご指摘の総武快速線の他にも、東葉高速線、千葉線、羽田行バス(津田沼)、押上線特急に1〜8分の好接続をしています。影響が広範囲にわたり、繰り下げの意図が読めません。新ダイヤでの終電の宗吾発が24:37、初電が4:35から4:39発に変更ですので、保守間合い4時間確保という厳格ルールでも設けたのでしょうか。
ありがとうございます。
趣味的には品川行も面白いですが、現実的にはおっしゃる通り西馬込行となる可能性が高いような気がしてきました。
1/20の繰上げダイヤは急ごしらえだったので仕方なく品川へ向かわせているのでしょうね。
京急発表によると
現行羽田空港23:48 2313Hエアポ-ト急行品川行24:11▽
改正後羽田空港23:48発
2313Dエアポ-ト急行神奈川新町行24:18▽に変更
品川入庫車が1本不足するので、
現行の成田空港23:00発アクセス特急金沢文庫行は、
品川行24:22▽に変更して品川入庫車の代替。
土休日は、ダイヤの変更がないので西馬込行のまま
と思います。
都知事の思いつき発言は、鉄道事業者にとっては、はた迷惑以外の何物ではないと思っています。
終電繰り上げのポスターを目にする度に、このポスターには、コストはいくらかかっているのだろうと思ってしまいます。
ただ、もしかしたら、多くの駅において、一部の泊り勤務の駅員さんの仮眠時間は、少し長くなったかもしれません。
もっとも、シャッターは、早く閉めるけど、(労使交渉事項になるかもしれませんので)ダイヤ改正までは、駅員の作業ダイヤ(仮眠開始)は今まで通りとしている事業者もいるかもしれませんが・・・。
また、私は、鉄道労働者の勤務時間(労働条件)の考え方には全く不案内なので、仮眠時間の延長が、全体として労働環境の改善になるのか、むしろ手当減とか、逆に働くのかは全くわかりません。
誰か、造詣が深い方がいたしたら、ご教示をお願いします。
(駅員や運転要員の労働環境の改善という狙いもあったとしても、鉄道事業者としては、それは、外には言えないのでしょうね)
大佐倉〜成田だと
対都心で考えると6分程度の繰上げ
八千代台、勝田台〜佐倉
対都心で25分繰上げ
東葉高速は10分繰上げと比較しても
繰上げ幅が大きい。代わりの快速ですがせめて北総最終から接続を受けないと。
北総も野田線も新京成も繰上げない中、目立ちました。
繰り上げするくらいなら
通特の一部を快速化して津田沼以東の各停を減らしたりして欲しかったな
品川での夜間滞泊のことを忘れていました。
可能性の一つとして、77Hと17Tを泉岳寺〜西馬込・品川間で差し替えることも検討しましたが、
17Tの泉岳寺折り返しが4分しか取れないのできついですね。
西馬込方にある渡り線の使用も考えましたが、
59Hへの乗り換えが不便になるので現実的ではないですし。
そうなると、アクセス特急最終は現臨時ダイヤと同様、
品川行きになる可能性が高そうです。
京成線方面からの23時台定期品川行きは数年ぶりの登場かと思います。
京浜東北線利用歴45年様
臨時ダイヤでの最終品川行きは、金沢文庫まで回送されているはずです(そうでないと運用が狂うので)。
仮眠時間の延長については、働き方改革の一助になるような気はしますが、
それは個々の事業者や駅の事情によるので、何とも言えませんね。
ちなみに小田急では一部の駅で早朝の駅員による対応を取りやめると発表しましたが、
これは駅で仮眠を取る駅員の数を減らす代わりに、仮眠時間を確保する狙いがあるのかな、と考えています。
238-2号ダイヤ平成21年2月13日(金)迄
印西牧の原22:42発2250H京成線急行→品川23:50▽
240号ダイヤ平成21年2月16日(月)から
印西牧の原22:42発2276H京成・京急線急行→羽田空港
に変更となって以来12年ぶりの登場です。
土休日ダイヤ平成24年10月20日(土)迄
印旛日本医大22:36 2270H→全区間普通品川23:52▽
に変更となって以来9年ぶりの登場です。
土休日ダイヤでは、平成24年10月20日(土)に、
印旛日本医大22:36 2272H→普通品川23:52▽終了
京急蒲田駅上下線高架完成、土休日300号ダイヤ
平成24年10月21日(日)より
京成高砂発23:12 2390H→品川23:51'30"に変更
羽田空港23:49発普通京急蒲田駅行24:05着を
2371H特急神奈川新町に変更し<、下り1番線から
発車後に品川から2390H回送
京急蒲田3階下り1番線回送入庫24:07'30"に変更。
3月27日からのダイヤ改正しても、
土休日ダイヤでの終車繰り上げは行わないので
このまま残ります。
・京急電鉄が3/27ダイヤ改正の特設サイト(=下記(1))を更新、新時刻表(=下記(2),(3)。下記(4)は各駅新時刻表)を掲載
(1)https://www.keikyu.co.jp/cp/timetablerevision2021.html
(2)https://www.keikyu.co.jp/ride/kakueki/schedule.html
(3)https://www.keikyu.co.jp/ride/kakueki/pdf/schedule_all.pdf
(4)https://www.keikyu.co.jp/ride/kakueki/timetable.html
※上記(3)によると、平日の泉岳寺発の終列車は普通品川行となる模様。
※京成線内に関しては後述の京成新時刻表,乗継検索を参照。
・京急電鉄が3/27からの「ウィングサービス」に関し下記(5)にて発表
(5)https://www.keikyu.co.jp/report/2020/post_249.html
※上記(5)によると、ダイヤ改正から「ウィング・シートを再開」する一方で「イブニング・ウィング20号および22号を臨時列車」に変更、などとのこと。
・京成電鉄が3/27からの各駅新時刻表を下記(6)にて発表。乗り継ぎ・運賃検索(=下記(7))も新ダイヤに対応
(6)http://keisei.ekitan.com/norikae/pc/T1
(7)http://keisei.ekitan.com/norikae/pc/N1
成田空港23:00→アクセス特急 高砂→23:41高砂
高砂23:42→普通→24:22品川
となるようですね。
押上線内が格下げになりますが、全体の所要時間は変わっていません。
アクセス特急が京成線内の途中駅で種別を変えて運転継続するのは、定期では初の設定かと思います。
20時58分から快特と交互に格下げされて下り快特は21時28分が最終ですね。
昨今の情勢も関係してるのでしょうかな?
日中の下りの普通が、
生麦:快特の通過待ち
神奈川新町:エア急の待ち合わせと快特通過待ち
↓
生麦:快特とエア急の通過待ち
神奈川新町:快特の通過待ち
に変更されるようです。
花月総持寺〜子安のユーザーはエア急への乗り換えができなくなるので、かなり不便になりそうですね。確かに、下りのエア急は、神奈川新町の手前でいつもノロノロ運転だな、とは思っていたのですが。その効果か、エア急の到達時間が各駅、少しずつ早くなっているように見えます。まちがっていたらごめんなさい。
これは一度見てみたい…。
おおしば様
そうですね、下りの待避パターンが変わっていますね。
不便にはなりますが、エアポート急行のスピードアップと快特の遅延防止に力を入れた結果、でしょう。
エア急の停車駅に子安を追加すれば、そこで緩急接続…という方法も取れるのですが、
子安駅の利用者は多くないので現実的ではないですし…。
https://www.keikyu.co.jp/report/2020/post_250.html
下りエア急が蒲田から上大岡まで後続の快特から逃げきるには、先行普通に起因する減速はできるだけ減らす必要がありますし、徐行解除でさらに快特の所要時間が短縮しますからね。
急行は品川を出ると、青物横丁、立会川、平和島、蒲田、糀谷、大鳥居、穴守稲荷、天空橋と停車して、ようやく空港第3ターミナル、空港第1・第2ターミナルに到着します。蒲田までは京浜東北線と停車駅数は変わらず、蒲田からは各駅停車で1qもない駅間を一つ一つ停車していきます。反対方向も同じですから、空港で次のモノレールが空港快速だとそっちに足が向く人や、「なんで快特じゃないんだ」とがっかりする人も多いと思います。
私は多くの場合後者なのですが、先日21時前に空港第1・第2ターミナルから品川に向けて急行に乗った時、わずか3〜4分ほどの折り返し時間で、横浜方面への急行の直後に運転されていることが多いと気がつきました。
ならば、折り返し時間を3〜4分伸ばして発車時間をその分遅らせ、糀谷、大鳥居、穴守稲荷、天空橋を通過して蒲田からは現ダイヤにつなげれば、本線への影響もなく、快特ほどではなくても速達感も出せます。逆方向なら、糀谷、大鳥居、穴守稲荷、天空橋を通過すれば、蒲田までは現ダイヤのままで3〜4分早く空港に到着でき、やはり速達感を出せます。同じ時間帯に両方すると、今度は折り返し時間が長くなりすぎそうですから、空港行の利用者が多そうな19時くらいまでは羽田方向を通過、東京に帰ってくる空港利用者が多そうな19時以降は都心方向を通過にして「快速急行」とか「エアポート快速急行」という名前にしたらどうでしょう。
また朝も、都心方向は無理でも、空港方向には同じ手でなくても工夫ができないでしょうか(京急さんですから期待しています)。蒲田・空港間の各駅停車は6本/時とかに減りますが、それでは間に合わないほどの需要がこの時間や方向の通過駅にあるとは思えないのですが……。
わかりますが、あの京急が「急行」であるということは、前空港線時代からの、大田区の下町、「KOA」のフリークエンシーを確保することか?と。大鳥居の朝夕、なかなかですヨ。私も急行のオンパレードに、同じことを考えていましたが。
線内の通勤等輸送を考慮して、という一面もあると思います。京急も東京モノレールも住宅地、物流施設等の拠点、オフィス等が多い地域でもあるので。
個人的にはそれに加えて、線路容量の問題も大きいのではないかと。京急の場合は空港線内だと待避線もないし、羽田空港駅にも現時点で引き上げ線がないのですぐに折り返さなければならない。
逆に言えば、こういう計画がある以上、完成した暁には何らかの動きはありそうですが…
https://toyokeizai.net/articles/-/258174
工場、物流センターの多いエリアだけに単純に片方向が混んでる訳でもなく。
下手に空港線内を通過すると、蒲田での乗換で階段、エスカレーターが混んだり、駆け込み乗車が起きたりするのを気にしている可能性も。
朝下り、夕上りなら設定できるかでしょうか。どっちにしても航空需要が戻るまではそれどころではないでしょうが。
で、需要が戻ったら折り返し線増強の結果、快特増発されたりして。
押上線も完全に高架線になりますね。
もちろん他方には、ローカル輸送(このことで通過列車が増える駅の利用者への配慮)が重要だからよろしくない、という考えがあると思います。そもそも現在、京急が朝や夕夜間を急行主体のダイヤにしているのは、後者を重んじているからでしょうし。
この2つの考え方のバランスを前者の方に動かすかどうかは、夕夜間のみならず朝にも特快を10分間隔で走らせるといった、いわば8:2とか9:1にするのでなければ、過度なローカル利用者軽視にはならず(夕夜間なら急行は6本/時残る)、基本的に京急が選択しうる範囲だと思います。シニカルな言い方をすれば、動かすにしても現状を維持するにしても、「理屈と膏薬はどこへでもつく」範囲かと思います。
京急がこれから判断していくのか、少し長い目で注目したいと思っています。ところで「KOA」って何のことでしょうか?
おそらく糀谷(Kojiya)、大鳥居(Otorii)、穴守稲荷(Anamori-inari)のことでしょう。違ってたら申し訳ありません…
繰り返しになりますが、やっぱり何らかの動きがあるにしても、もう少し先になると思いますね。あとは今後の航空需要を、京急の方も注視しているでしょうが…
>おそらく糀谷(Kojiya)、大鳥居(Otorii)、穴守稲荷(Anamori-inari)のことでしょう
なるほどそうですね。ようやく気がつきました。
>もう少し先になると思いますね
前回「京急がこれからどう判断していくのか、少し長い目で注目したい」(「どう」が抜けていました)と書きましたが、私もこれが基本的な考え方だと思っています。
ただその一方では、以下の理由から「今がチャンスだ」とも考えるようになりました。
@ 国内線も減便が目立つが、羽田と札幌・大阪・福岡間といった幹線の減便は1〜2割でそれでも満席に近い(6月下旬に札幌、7月上旬に福岡を往復して実感しました)。
A空港線のローカル需要は減少しており、現在、速達列車設定へのハードル下がっているはず。
Bモノレールも同じ時間帯に速達列車が少ないなら、差をつけられる(京急がやれば追随しそうですが)。
本線への影響も大きいと思いますね。例えば線内のみの普通車であれば柔軟に対応できたのでしょうが。
こういう点を踏まえ、かつモノレールとの差別化(羽田空港アクセス線も見据えて)を図る意味でも、僕は快特orエアポート快特で設定して欲しいな…と思ってます(現状で無理は百も承知です)。
※完全に余談なので読み流して頂ければ幸いです。