近畿日本鉄道(近鉄)は2021年7月3日に全線を対象にダイヤ改正をおこなう。
閑散区間の日中を中心に減便するほか、大阪発着の主要各線でも22時以降の減便と終電繰り上げをおこなう(終電繰り上げについては、この記事では下りのみを記載)。
大阪線・奈良線■日中の青山峠越え普通を廃止
大阪線では、日中11〜14時台の名張−伊勢中川間の普通(毎時1本)を廃止する。青山町−東青山間(青山峠越え)は急行毎時1本のみ、榊原温泉口−伊勢中川間の急行通過駅は普通毎時1本のみとなる。
22時以降の減便は、平日には大阪上本町発の急行1本、区準2本、普通1本が対象。区準1本が準急になる。大阪上本町発の終電は現行では0:28発普通高安ゆきだが、改正後は0:08発となる。
奈良線でも、22時以降の減便があり、平日には区準1本が廃止され、急行1本が準急となる。
京都線・橿原線■大和西大寺−平端間で減便
京都線・橿原線では、日中から夜間にかけての大和西大寺−天理間の列車(大半が普通で、日中は毎時1本)が天理線内のみの運転に短縮される。大和西大寺−平端間の普通列車は日中は毎時3本、夜間は毎時おおむね4本となる。
京都発22時以降の急行2本を新田辺ゆきとして新田辺から先は普通列車として運転する。京都発最終は現行では0:16発普通新田辺ゆきだが、改正後は0:00発になる。
南大阪線■日中の古市−橿原神宮前間の普通を廃止
南大阪線では、日中の古市−橿原神宮前間の普通(毎時2本)が廃止される。合わせて日中の急行が区間急行に変更になる。区間急行の止まらない駒ヶ谷−磐城間の各駅は、毎時4本から2本へと半減する。
22時以降の減便もあり、大阪阿部野橋発では準急2本、普通3本が対象。また、大阪阿部野橋発の終電は現行では0:27発河内天美ゆきだが、0:02発古市ゆきとなる。長野線、道明寺線でも終電繰り上げをおこなう。
御所線では、日中の本数が半減し毎時2本となる。
田原本線では、日中は現行ダイヤでは12〜13時台が毎時2本でそれ以外は3本だが、改正後は毎時2本となる。夕方〜夜間は現行ダイヤでは毎時4本の時間帯もあるが、改正後は毎時3本となる。
名古屋線・志摩線■塩浜−津新町間の普通は毎時2本に
名古屋線では、日中の四日市−津新町間の普通のうち毎時1本が、四日市−塩浜間に短縮される。塩浜−津新町間の普通は現行は毎時3本だが2本に減る。
22時以降には名古屋口で減便があり、平日には普通1本が廃止され、急行1本が準急になる。
志摩線では、日中の鳥羽−賢島間の普通の本数が半減となり、毎時2本が1本となる。
山田線・鳥羽線・志摩線でも終電繰り上げをおこなう。
特急■各線区で減便。臨時列車化も
特急関係では、名阪間を除く各線区で本数を減らす。その合計は平日51本、土休日は59本。減便される列車のうち、大阪・伊勢志摩系統、大阪・吉野系統、京都・奈良系統を中心に一部列車は臨時列車(リリースでは「需要に応じて運転する特急」)となる。
https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/daiyahenkou.pdf
この情報は、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
逆に両駅は、他の普通しか停まらない駅が2本のところ、急行3本停まってラッキーでしょうけれど。
結構な大鉈ですが、昨今の情勢と合わせ、どうしても減便致し方なしという時間帯・区間という印象ですね…。
気になったのは特急の臨時化で、大阪〜伊勢志摩が昼間毎時1本あたり臨時化されるのに対し、名古屋〜伊勢志摩は定期列車を維持となっている点です。
伊勢志摩内での特急の本数維持をするにあたって、運転距離が短い名古屋系統を優先したのか、それとも単純に名古屋系統は特急利用が好調だからだったか、気になるところです。
「緊急事態宣言に伴う減便」では、当初大阪系統が重点的に削減されており(その後名古屋線にも波及しました)、これは当時宣言が関西に出ていたからかな、と予想していたのですが、大阪線の昼間の特急利用もかなり減っているのかもしれませんね。
(名古屋線特急は伊勢に向かわずとも県内での特急利用が見込める反面、大阪線特急はどうしても大和八木以遠の昼間移動は見込めないでしょうか…)
記事作成ありがとうございます。
※参考資料
・近鉄グループホールディングスが中期経営計画(=下記)を策定
https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/0514cyukei--220210514153416209740715.pdf
※ダイヤ関連はリリース部分から数えて16,24ページ目(スライド番号12,20)。
今回減便される普通停車駅で最も客数が多いのは千里であり、南が丘はこれを上回っているのでなんの不合理もありません。
5/6以降の一部運休についても、平日の名古屋〜伊勢志摩は対象となっていないので、特に平日の名古屋〜三重県や三重県内での移動はあまり減っていないようですね
https://www.kintetsu.co.jp/tetsudo/tetsudo_info/news_info/210423_unkyuExp.pdf
確かに南が丘駅は2015年頃から増えていますね。2012年のダイヤ変更で3本→2本に減らしたのが、折り返し駅の都合もありますが、逆に実態に合っていなかったでしょうね。
▲近鉄が7/3からの奈良線最終列車繰上げに関し下記(1)にて追加発表
(1)https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/saisyuukuriage.pdf
▲阪神電鉄が7/3からの阪神なんば線一部列車行先変更(近鉄線各駅への最終列車変更)に関し下記(2)にて発表
(2)https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/e17284ab8aa89e1ba83877fc5e763786b47fc047.pdf
https://web.archive.org/web/20190410222801/https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/dia_spring_201904.html
もちろん2020年ダイヤ変更後はコロナの影響で運転されず、です。もう1本は何を意味するのでしょうか。
※私の予想:大阪難波8時17分頃発でスジは設定してあるが、名古屋方面よりも伊勢方面の需要が大きいので宇治山田行きに振り替えて運転していた。
https://www.kintetsu.co.jp/tetsudo/zenekijikoku.html
https://subway.osakametro.co.jp/news/news/subway/r4_ikisakihenkou.php
https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/awoniyosi.pdf
上下1本ずつで観光特急とはいえ、阪京間で特急が復活とは驚きというか、意図が分からないというか…
#朝に大阪難波→京都、夕方に京都→大阪難波を運行し、その間に京奈間を2往復とのこと。
https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/awoniyoshiryoukin.pdf
基本的にグループ利用を見込んでいるようですが、今後の旅行者の回帰が待たれますね。
近鉄から2022年春の臨時列車が発表されています。
https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/dia_spring_202204.html
上記に大阪難波始発の臨時名阪特急(実際には桑名止めですが)の設定があります。
コメント内でさとほ様が書き込まれていた「需要に応じて運転する特急」について、こちらではないかと思いコメントいたしました。
土休日ダイヤにおいて、名古屋線上り最終の富吉行き各停が近鉄四日市駅で不思議な時間調整(23:32着・23:39発)を行っています。
これが今回の臨時特急の時刻と近似する(=退避・接続)と思われ、今回のダイヤリリース時点で想定されていた可能性もあり、今回ようやく運転するに至った可能性があります。
(※変更前のダイヤは手持ちにないため、以前から想定があったかは不明です)
大阪難波21:45発は定期最終名阪特急(21:30発)が出たあとの深い時間であり、わざわざ桑名止めにしてでも運転するということで、名古屋線沿線からの大阪観光需要が戻っていることが伺えるかと思います。
近畿日本鉄道(近鉄)が臨時列車「楽」の運行(5/1,5/4,5/5,5/7,5/8,5/14,5/15)に関し下記にて発表
https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/GWraku.pdf
※上記によると、運行区間は「大阪上本町駅〜賢島駅間」で、乗車には「『楽』らく列車券」(大人400円)が必要、などとのこと。
近畿日本鉄道(近鉄)が2024年秋に導入する新型一般車両に関し下記にて発表
https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/sinngatasyaryou.pdf
※上記によると、「投入線区」は「奈良線、京都線、橿原線、天理線(以降他線区へも展開予定)」で「ロング・クロス転換シート(L/Cシート)を採用」、などとのこと。
近鉄の新型車両に関する「乗りものニュース」の記事(=下記)
https://trafficnews.jp/post/118683