値下げ率は、定期外(普通運賃)が11.6%、通勤定期は13.8%、通学定期は64.7%で、全体では15.4%。
普通運賃の値下げは以下の通り。
・初乗り:現行210円(203円)→改定後190円(188円) ※()内はIC運賃
・最大の値下げ区間=12〜14キロ:現行580円(同)→改定後480円(475円)
※京成高砂−新鎌ケ谷間、新鎌ケ谷−千葉NT中央間が該当
・最遠距離区間=30〜33キロ:現行840円(837円)→改定後820円(811円)
※高砂−印旛日本医大間が該当
・そのほかの主な区間
高砂−東松戸間:現行450円(449円)→改定後380円(379円)
高砂−千葉NT中央間:現行780円(773円)→改定後720円(同)
新鎌ヶ谷−印旛日本医大間:現行700円(696円)→改定後620円(617円)
新鎌ヶ谷−成田空港間:現行930円(922円)→変わらず
中距離帯がもっとも値下げ幅が大きく、逆に短距離・長距離になればなるほど値下げ幅は小さくなる。これについて、リリースでは「域内移動の促進」のためと説明している。
通勤定期の値下げ幅も同様の重み付けがなされていて、中距離帯がもっとも大きい。
大幅な値下げとなる通学定期は、距離毎の重み付けはなく、多少の差はあるものの、だいたい現行の3分の1になる。最も高い高砂−印旛日本医大間の1カ月通学定期は現行だと15430円だが、5080円に下がる。リリースでは「子育て世代への配慮と、若い世代の入居促進」を掲げている。
各社の報道によると、北総は2022年度に累積損失が解消する見通しとなり、高額な運賃体系の見直しを検討していた。
京成電鉄も、成田スカイアクセス線のうち、北総線と完全に重複する区間は北総と同じ値下げをおこない、従来通り北総線と同一運賃とする。印旛日本医大以東を含む区間については、通学定期に限って値下げをおこなう。成田空港発着の普通運賃は変わらない。
ここから私見です。値下げ検討という報道をご紹介いただいたときも、「現実としてそれほど下がらないのではないか」と思って記事化していませんでしたが、蓋を開けてみると私の予想を大きく上回る値下げ幅でした(沿線の方々の期待に沿うものかどうかは、当事者の方に聞いてみたいです)。都内の学校に通う場合の通学定期の額が年間10万円下がる計算になりますね(元があまりにも高かったとも言えますが)。リリースが謳う「入居促進」にどこまで寄与するか、今後に注目ですね。一方で、コロナによる業績悪化で値上げを検討する会社については、別途記事にします。
(北総鉄道)
https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2021/11/20211119_pressrelease.pdf
(京成電鉄)
https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20211119_171803706503.pdf
(NHK=今年9月の記事)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210922/k10013272331000.html
(産経新聞=今年9月の記事)
https://www.sankei.com/article/20210926-53B6BB3CKRPIXGZI544P5Y3N3E/
この情報は、ムーンライトながら族さん、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました。
記事作成ありがとうございます。
北総鉄道の運賃改定後の通学定期運賃に関しては、京成電鉄の通学定期運賃とほぼ同等の水準となるようですね(参考:下記=京成電鉄ホームページより)。
https://www.keisei.co.jp/keisei/tetudou/accessj/fare.htm
私も驚きました。思い切った施策だと思います。
・千葉ニュータウン中央→浅草橋
東松戸〜西船橋経由 1116円→1019円
押上経由 1100円→1047円
定住促進にはなるかもしれませんが、利用促進にはならないかもしれません。
高校生以下の子供がいる世帯は、助かるね。
高砂〜新鎌ヶ谷の値下げ率が多少高いのは、野田線沿線からの乗り換え客増やしたいからでしょうね。
野田線沿線〜都内の乗客が少しでも多く総武線や東西線や常磐線から北総線にシフトしてくれると、これらの混雑激しい路線の緩和になりますから。
一般運賃の方も現実的な落とし所の範囲ではそこそこ納得できる数字。
距離と下げ幅が不均等ですが、使用機会の多いNT中央→新鎌や新鎌→高砂が100円安となるように設定されているのはかなりデカい。
まだまだ不完全とはいえ、完全な返済までの繋ぎと考えれば今回は十分満足な対応。
沿線住民ですが、このようなケースでJRを使う住民は殆ど居ないかと思われます。私の周囲でもそういった話はまず聞きません。
1000円台の運賃に対して、30円差で0回乗換と2回乗換、あなたならどちらを使いたいですか。それが答えです。
北総が値下げしたということは結構東武アーバンパークライン沿線で船橋乗り換え総武線利用者がシフトすると思いますがどうですか?
通学定期の大幅値下げは衝撃的ですが、これでやっと京成と同水準という辺りに、運賃問題の根深さを感じます。
根元利用を増やす目的であれば、全体の水準を維持したまま、A駅〜本所吾妻橋〜東松戸〜B駅利用者の北総運賃を
・高砂〜東松戸の運賃
・秋山〜B駅の運賃
のいずれか高い方を上限とする乗継割引を設定するのが望ましかったと言えます。プレスでは域内利用促進とあるので、コンセプトが異なるということでしょう。
多少運賃が高くても、つくばエクスプレスのように「速い路線」というイメージが定着すれば利用者は増やせると思う。
現状では40分毎のアクセス特急を除いて大半が京成高砂〜印旛日本医大各駅停車なので、多くの利用者が「北総線=高速性のある路線」とは認識していません。
逆に直通先の京成高砂〜押上や都営浅草線でも各停運転しているせいで、「北総線は遅い」悪いイメージすらありますからね。
「北総線=速い」というイメージ定着のために、北総線で一般車両の最高速度を120km/h統一した上で新鎌ヶ谷〜京成高砂で東松戸しか止まらない列車の頻度を(アクセス特急を含めて)20分毎以上にして欲しい。
今回の施策の目的は入居促進なので、通勤・通学に使う朝ラッシュ時間帯の本数を見るべきじゃないでしょうか。
まぁそれでも千葉NT中央基準で7時台4本、8時台3本で、近接した時間に続行っぽい運転してるのもあるしで、決して多くはないですが、少なくとも日中の40分毎よりは多いです。
日中を問題にするならむしろ行き先で、日中の需要の主となるようなショッピング街やそれらに連絡できる大ターミナル駅を通る系統がない(端的に言えば京成上野、日暮里に直通しない)のが問題な気がします。
同じ40分1本でも行き先が京成上野なら、また違ったんじゃないでしょうか(アクセス特急の性格上無理な話でもありますが)。
京成と一体でダイヤを組んでいる以上は厳しい、現状のダイヤで足りている、という面はあると思いますが、ニュータウン路線とはいえ20分間隔というのは、利便性の面でマイナスになっている気がします(一時期北総を利用していましたが、普通のみの停車駅だったので中々に困りました…)。
小田急多摩線、京王相模原線、相鉄いずみ野線といった他社のニュータウン路線を比較しても、せめて普通列車だけでも倍増できれば、と考えてしまいます。それこそ上野方面への直通も設定できるだろうし。
※比較対象として不適当かもしれませんが…
場所がまるで違うので影響ないと思います。
東武野田線と武蔵野線から乗り換える客を指しているのであれば、あいだに常磐線を挟んでいるので棲み分けがなされていますし。
ところで常磐線の利用客は減りそうだと思いますがどうですか?新京成からの松戸乗り換えのお客様が
新鎌ヶ谷にシフトするんではないでしょうか?
定期に値下げ幅を振り過ぎで、もっと普通運賃も安く出来なかったのか?と言ってましたね。
私自身は沿線の発展等のためにも、定期の大幅値下げは賛成なのですが、
確かに初乗り190円では、沿線民にとってはまだまだ高いのかなあとも思いました。
そちらは有り得ます。
高額な北総線運賃を嫌い、西白井付近から新鎌ヶ谷へ北総線を使わずに自転車等で出て新京成・東武を利用する学生はそれなりにいます。
また、大町駅や松飛台駅付近の住民にもバス等で新京成に逸走する人が一定数います。
これらの乗客を取り込める可能性は高いので、常磐線と総武線には影響がありそうです。
数としては誤差の範囲内だとは思いますが。
西白井駅の南側は白井市・鎌ヶ谷市・船橋市の市境が複雑に入り組んでいるんですが、現状あの地域の住民は鎌ヶ谷大仏駅を利用する人が多いです。
この辺の住民を取り込めるなら、常磐線への影響力が最も大きいと思います。
TX開業時のように、常磐線が特別快速を登場させるといったような対策を講じるほどではないでしょうし、また特段何もしないとは思います。
北総線沿線を選びそうなのはこの世代だと思うので、限りあるリソースをどう使うかとなれば、適切な選択だと思います。
JR東も子供とか通学用のSUICAで何かすれば、将来有望な顧客に育ちそうなのにな。工夫しないのはもったいない。
親としては現金を持たせるより安心で、かつ子供の方には「買い物はSUICAでするもの」という刷り込みができそうなのに。
しかし敏いJR東のこと、私が心配するまでもなく、着々と準備をしているのかもしれません。
つくばエクスプレスは固定のお客様多いですからね。八潮市民、流山市民、守谷市民、そしてつくば市民と。
それにしても常磐線は泣きっ面に蜂ですね。
せっかくUTラインできて多少お客様盛り返したのに。常磐線はそうね、これからはキツいと思います。木下のお客様が千葉ニュータウン中央に流れると思いますがどうですか?
印西市の最寄り駅が微妙なエリアに住んでいる人は、速達性を求めるなら北総線、値段を優先するなら成田線でしょう。
これは北総線の値下げ実行後も変わらないと思います。
いくらか調べてみましたが、北総が値下げをしてもまだJRのほうが都内へ出る通学定期券代は安いようです。
このエリアの利用者遷移があったとすれば、2010年頃にアクセス特急が出来たタイミングのほうが大きいのではないかと。
常磐線が痛手を被るということであれば、取手〜土浦の本数減でどうなるか注目したいですね。
運賃改定の主旨(域内移動の促進)にあわせ、2/26改正で印西牧の原(一部印旛日本医大)~新鎌ヶ谷で平日11本、土休日4本増発されますね
https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2022/01/20220125_newsrelease.pdf