2022年05月25日

[近鉄]第三軌条区間と架線区間を直通できる可動式集電装置を開発。夢洲と各地を結ぶ観光列車に

 近畿日本鉄道(近鉄)は2022年5月23日のリリースで、けいはんな線の第三軌条区間と、奈良線などの架線区間を直通するための「可動式集電装置」の開発を進めていることを明らかにした。けいはんな線が直通するOsaka Metro中央線は、統合リゾート(IR)の計画がある夢洲への延伸工事中で、夢洲地区と沿線各地を直通する観光列車を実現させる考えだ。
 近鉄けいはんな線は、Osaka Metro中央線の規格に合わせて第三軌条方式だが、生駒で接続する奈良線などは架線方式。けいはんな線と奈良線は現状では直通できない。新しい装置は、台車に可動式の集電靴を備える。第三軌条区間では集電靴を利用するが、架線区間を走る際は支障のないよう収納され、パンタグラフによる集電に切り替わる。
 試作品がこのほど完成し、各種試験に入るという。
 今後の実用化段階でどのような車両や列車に装着されるかについては、リリースを見る限りでは、「ひのとり」「しまかぜ」などと並ぶ観光列車を仕立てて、夢洲まで直通させたい意向のようだ。

https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/syudennsouti.pdf

この情報は、ライジングさんからいただきました。ありがとうございました
タグ:近鉄
posted by Uchio at 20:55 | Comment(8) | TrackBack(0) | ニュース はてなブックマーク - [近鉄]第三軌条区間と架線区間を直通できる可動式集電装置を開発。夢洲と各地を結ぶ観光列車に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人様
記事作成ありがとうございます。

さて、夢洲直通列車に関しようやく動きが出ましたね。
3年前に近鉄グループホールディングスの「新『近鉄グループ経営計画』」(下記(1))で事業が正式に発表され、その後コロナ禍での減収や事業の選択と集中の過程でどうなるかと思いましたが昨年発表の「近鉄グループ中期経営計画2024」(下記(2))でも検討が継続されていると発表、そして今回の発表に至りました。
(1)https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/0514-siryo220190516142915579845694.pdf
(2)https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/0514cyukei--220210514153416209740715.pdf
まずは各種試験が成功し専用車両が無事完成することを願っております。

そして、少々気が早いかもしれませんがこのサイトでの議論としてはやはり夢洲直通列車の停車駅や近鉄側の行先が大きなテーマでしょうか。
Osaka Metro中央線内の停車駅としては利用者数の多い本町,堺筋本町なども候補に挙がるでしょう。
ただ、
・大阪市中心部から近鉄(特急)を利用するなら難波,上本町,鶴橋からの利用が便利であり近鉄としてもそうしてほしいであろうこと
・リリースにもある通り夢洲から近鉄沿線の観光地への誘客が直通列車設定の主目的であること
以上の点から、夢洲のほかコスモスクエア,大阪港,弁天町あたりで乗降扱いして以降中央線内乗降扱いなし、あるいは思い切って中央線内の乗降扱いは夢洲のみ、というのもありうるかもしれません。
近鉄側の行先としては、やはり奈良,京都,伊勢志摩(賢島)方面が候補でしょうか。
Posted by ライジング at 2022年05月25日 22:30
管理人様、記事ありがとうございます。

ライジング様も触れておられますが、やはり最大の関心事としては、どのような列車が設定されるかでしょう。
今回の件は大阪メトロとも調整が必要なので、正式決定まではまだ時間がかかると思いますが、
主な論点としては…

・直通列車の種別
 (特急のみなのか、一般列車の直通も作るか)
・特急を設定する場合のスタイル
 (「あをによし」などのように観光のみに特化するか、ビジネス需要も取り込む汎用型にするか)
・運転区間と停車駅
 (特に中央線内の停車駅)
・運転本数
 (万博期間中はともかく、IRについては実現性や、実現した場合の長期的需要に不透明な部分があるので、
  そのあたりをどう読むかによって運転本数も左右される)

あたりでしょうか。
大まかな方向性としてどのような形を取るかによって、細かな論点が違ってくるので、
今回はこの4点を挙げてみました。

このあたり、皆様のご意見も伺いながら、私自身色々と予想してみたいと思います。
Posted by なな at 2022年05月26日 12:03
夢洲は単純な観光地ではなく企業誘致も積極的に行ったり、国際的な物流拠点として予定されている地域なので、ある程度のビジネス利用も見込まなければならない。それを考えると、完全な観光型として限定したダイヤ・車両とするのは無理があるように思います。なので、ある程度の輸送力は確保したいところですが、車両限界の問題もあります。架線用パンタグラフを設置しなければならないことを懸念する声が多いように見えるので…この車両だけ特別車扱いにするとか?

いずれにしても、おそらくは特急になるとは予想しています。技術開発から量産までのコストを考えると、一般車を用意できるだけの余裕があるかが疑問なので…プレスにもある通り奈良発着が基本になるでしょうか(日中に運行できない阪奈特急の代替としても機能しそう)。そうすると奈良線〜けいはんな線の転線をどのようにダイヤに組み入れるのかが気になりますが。

※余談ですが、ライジングさんが提供して下さった資料にある「フリーゲージトレイン開発(京都〜橿原〜吉野向け)」もとても興味があります。こちらもおそらく特急になるとは思いますが。
#ライジングさん、いつも有難うございます。
Posted by ポストJR at 2022年05月27日 01:06
おはようございます。
がんばれ近鉄技術研究所!って感じですね(違うか)

特急の待避駅がないのではないかと思ってWikipediaをちらっと見てみると、新石切と森ノ宮に3線目があるようですね。使うのかどうか、全くわかりませんが…
Posted by シブ at 2022年05月27日 07:55
ポストJR様
一部5/25の投稿の繰り返しになってしまいますし、記事内容から逸れる部分もありますが、近鉄グループHDの二つの発表資料に関し改めて説明します。
まず、夢洲直通列車に関する最初の公式発表でありフリーゲージトレインに関する記述もある「新『近鉄グループ経営計画』」((1))はあくまでも3年前の発表、すなわちコロナ前のものです(※フリーゲージトレイン事業のリリース自体は4年前に近鉄から出ていました)。
ただその後のコロナ禍による減収等を受け事業の一部見直しを余儀なくされ、経営計画の修正版として昨年発表されたのが「近鉄グループ中期経営計画2024」((2))であり、こちらでは夢洲直通列車が継続検討とされた一方でフリーゲージトレインに関する記述は見当たりません。
よって、残念ながらフリーゲージトレイン事業は経営計画見直しの過程で立ち消えとなってしまった可能性があります(参考:下記=タビリスの記事)。
https://tabiris.com/archives/kintetsu-plan2024/
Posted by ライジング at 2022年05月27日 18:50
シブ様
森ノ宮駅は2面3線ですが、上下両方向で退避を行うようにするには、ポイントを増設する必要があります。
(現状だとコスモスクエア方向で追い抜き不可)
大阪メトロが設備改良に踏み切るかどうかがポイントですね。

新石切については、普段使っていない2番線が上下両方向に進出・進入可能です。
柵を増設すれば安全を確保できるので、この2番線を通過線として追い抜くことは可能と思われます。
Posted by なな at 2022年05月27日 22:25
ライジングさん、わざわざ申し訳ありません。
いずれのプレスも5月27日のコメント時点で初めて拝見したものなので、現在進行形で進んでいる計画と思っていたのですが、頓挫ですか…コロナ禍という特殊な事情があったにせよ、フリーゲージトレインの難しさをまざまざと感じます。行く行くはJRの方にも何らかの影響があったと考えられるだけに残念ではありますが…

改めて、プレスをきちんと読まなければならないと痛感した次第です。大変申し訳ありませんでした。
Posted by ポストJR at 2022年05月28日 20:08
ななさん
解説ありがとうございました。
乗っていないので、判りませんでした。

>森ノ宮駅は2面3線ですが、
>上下両方向で退避を行うようにするには、
>ポイントを増設する必要があります。
Posted by シブ at 2022年06月01日 18:30
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