2022年12月04日

[東京都]臨海地下鉄新線、ルートと駅の設置位置などの事業計画案を都が発表

 東京都は2022年11月、都心部と臨海副都心を結ぶ地下鉄新線の事業計画案をまとめた。
 この路線は、元々は東京都中央区が主導して「銀座−有明間」の地下鉄新線として検討されていたもので、2016年の交通政策審議会答申で採用され、昨年から東京都が本格的な検討を進めていた。
 今回の計画案では、ルートと駅の設置場所が絞り込まれた。都心側の起点は東京駅。駅の数は6カ所で、以下の通り(すべて仮称)。
東京……呉服橋交差点付近。東京駅日本橋口、半蔵門線三越前駅が近い
新銀座……丸ノ内線銀座駅の北側。有楽町、銀座一丁目駅とも近い
新築地……築地市場跡地。晴海通りよりも南
勝どき……晴海通りより1本海側。大江戸線勝どき駅との乗り換えを考慮
晴海……同。晴海郵便局付近
豊洲市場……ゆりかもめ市場前駅付近
有明・東京ビッグサイト……国際展示場駅近く。高速湾岸線の北側

 総延長は約6キロ。中央区が検討していたルートと必ずしも同じではないようだ。特に新銀座は、中央区案では銀座駅と東銀座駅の中間だったが、都の計画案では港区との境界線上になっている。勝どきと晴海はそれぞれに駅が設置される。
 概算事業費は4200〜5100億円。累積赤字は30年以内に解消できるとしている。
 今回の計画には含まれていないが、TX東京延伸との接続、有明から羽田空港アクセス線への接続については今後も検討をしていくとしている。
 東京都は今後、さらなる検討を進めるとともに、事業主体の選定に入っていく考えだという。
 なお、読売新聞によると、開業は2040年ごろの見通し。

(東京都)
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bunyabetsu/kotsu_butsuryu/kentoukai.html
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/11/25/06.html
(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221123-OYT1T50226/
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221125-OYT1T50205/

この情報は、ななさん、ライジングさん、ムーンライトながら族さんからいただきました。ありがとうございました。
posted by Uchio at 22:00 | Comment(6) | TrackBack(0) | ニュース はてなブックマーク - [東京都]臨海地下鉄新線、ルートと駅の設置位置などの事業計画案を都が発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人様
記事作成ありがとうございます。

本件に関してはタビリスの記事(下記)が首都高や再開発計画との関連性等も詳しく論じているので、こちらに紹介させていただきます。
https://tabiris.com/archives/rinkai-chikatetsu202211/
Posted by ライジング at 2022年12月04日 22:15
管理人様、記事ありがとうございます。

事業主体は「今後選定」とのことですが、都が主導している計画ですから、
普通に考えれば交通局(=都営地下鉄)になるのかな、と思います。

気になったのは他線との接続です。
TXに加え、羽田空港アクセス線の東ルートと接続するなら、確かに利便性は高いでしょう。
ただし以下のような問題点が生じます。

・ダイヤ:ひとたび乱れれば広範囲に影響が生じる
・工事:TXとの接続は新規建設なので比較的容易だが、りんかい線との接続は既存のトンネルに穴を開けるので難易度高し
・車両:TX、東京臨海、JRそれぞれの車両規格を満たし、保安装置を搭載し、かつ交直流とする必要があるので製造費が高額になる

今後の展開を注意深く見ていきたいと思います。
Posted by なな at 2022年12月05日 14:59
管理人様、記事作成ありがとうございます。

以前の関連記事でもコメントしたのですが、東京駅(仮称)新駅は外堀通りの地下に設ける予定ですが、JR東京駅八重洲口正面の外堀通り地下1階は八重洲地下街、地下2・3階は首都高八重洲線で使用されていて、建設が困難と予測されます。このため、駅の位置は北側の呉服橋交差点付近に計画されたと見られます。新幹線を除くJR在来線との乗換は、経路が新たに設定されたとしても最低10分は必要となりそうです。

他線との「直通」について、私もななさんと同様に考察しました。ダイヤについては、ななさんと同意見です。

 ※ ななさんのコメントでは「接続」と表現されていますが、「直通」と表現する方が的確で分かり易いと思います。このため、以後のコメントでは
  「接続」を「直通」に置き換えています。

工事について:
ななさんと同意見ですが、りんかい線への直通は既存の同線及びその時点で想定されるJR京葉線からの羽田空港直通線の本数も考慮するとダイヤ的にも余裕がなくなると予想されますので可能性は低いと思います。その上でTXのみとの直通を前提とし、TX仕様で新線を建設するならば比較的容易だと思います。

車両について:
JRとの直通は可能性が低いと考えていますので考慮していません。TXとの直通は、交直流対応電車が費用上困難な場合は直流電車のみでも構わないと思います。都営地下鉄車両の乗入れは守谷までとして、つくばまでの乗入車両はTX車両のみで行うことで対応可能と思います。


Posted by なっちゃん at 2022年12月10日 20:58
東京駅は、場所もさることながら、かなり深い位置になるのではと推測しています。
特に、TXに繋げるとしたら、東西線と半蔵門線の下をくぐる形になるのではないでしょうか。(首都高は地下化が予定されており、日本橋川の下で、半蔵門線の上に収まるとしたら半蔵門線だけをかわせばいいですが、もしも首都高が半蔵門線の下をくぐるのならば、新線は、更にその下になります。地下は一体どうなるのかなぁ。)
JRからの乗り換えは、東西線日本橋駅への乗り換えよりも、更に時間がかかると思います。
そして、呉服橋プロジェクトとの関連との憶測があることからすると(一体工事を予定している可能性があります)、駅の位置は鉄鋼ビルの前というよりも、呉服橋交差点から北側にかけてなのかもしれません。
(なお、余談ですが、新幹線から東武スカイツリー線方面への乗り換えは、半蔵門線三越前駅利用のルートが最短だと、単身赴任経験者などから聞きました。現行、呉服橋交差点をはす向かいに渡らなければなりませんが、地下通路ができると、便利ですね。)
Posted by 京浜東北線利用歴45年 at 2022年12月11日 09:39
・臨海地下鉄の運行事業者に関し報じた読売新聞の記事(下記)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240202-OYT1T50009/
Posted by ライジング at 2024年02月02日 12:05
正式に発表がありましたので、改めて紹介させていただきます。

・「都心部・臨海地域地下鉄」に関し東京都,鉄道・運輸機構,東京臨海高速鉄道の3者が事業計画の検討を行うことで合意(下記(2)=東京都の発表,下記(3)=東京臨海高速鉄道の発表)
(2)https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/02/02/04.html
(3)https://www.twr.co.jp/Portals/0/resources/info/2024/20240202_information.pdf
Posted by ライジング at 2024年02月02日 17:45
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