コロナ禍以前は年越しの恒例となっていた首都圏各線の終夜運転。2022年大晦日から2023年元日朝までの今回は、一部の会社のみで、前回(2021〜22年)よりもさらに縮小しての実施となった。
今回、首都圏近郊で終夜運転を実施したのは、JR東日本、京成、京王と多摩モノレール。1年前は一部の区間で実施した東京メトロと都営地下鉄は今回一切実施しなかった。
京成、京王と多摩モノレールは1年前とほぼ同じだが、JRでは、1年前は実施した埼京線、湘南新宿ライン、高崎線、宇都宮線については今回は実施せず、総武本線・成田線や横須賀線などは運転間隔を延ばすなど、縮小傾向がみられた。
▼2022-23年の年越しで終夜運転を実施した首都圏近郊各社とその区間
(終電繰り下げ、初電繰り上げをおこなう各社および区間もありますが、このリストでは省略しました)
JR東日本
山手線 内回り・外回り
京浜東北線 桜木町−大宮間
中央・総武線各駅停車 三鷹−千葉間
中央線快速 三鷹−高尾間
総武本線・成田線 千葉−成田間(上下2本ずつ)
横須賀線 横浜−逗子間
青梅線 立川−御嶽間(上下2本ずつ)
https://www.jreast.co.jp/press/2022/tokyo/20221201_to01.pdf
京成電鉄
上野−成田間、押上−金町間
https://www.keisei.co.jp/cms/files/keisei/MASTER/0110/IVMUCMp2.pdf
京王電鉄
新宿−高尾山口間、新線新宿−笹塚間
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2022/nr20221208_shuuya.pdf
多摩モノレール
全線
https://www.tama-monorail.co.jp/221212_pressrelease.pdf
この情報は、ライジングさん、ななさん、銀千ハイパワーさんにいただきました。ありがとうございました。今回は事後になった上、今回も首都圏近郊のみの記事化となりましてすみません。それ以外の地域の情報を寄せていただいた皆さま、申し訳ありません。
2023年01月03日
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大晦日〜元日終夜運転の記事を事後でも作成していただけただけで大変ありがたく思っております。本当にありがとうございます。
一応記録として今年度の大晦日深夜〜元日早朝の臨時列車運行事業者名のみ以下にまとめます(鋼索鉄道等は省略。単一路線の鉄道事業者と福岡市交を除き一部線区のみ実施、かつ一部は片方向のみ実施。リリースは一部リンク切れしているところもあるのでここでは省略)。
・終夜運転実施(記事にまとめていただいた鉄道事業者以外):伊豆箱根鉄道,名古屋市交,近鉄,京阪,JR西日本(岡山,広島地区),西鉄
・大晦日深夜に臨時運転(終電/終発繰下げ)実施:東急,富士山麓電鉄(富士急行線),富山地鉄,JR西日本(関西地区),南海,水間鉄道,JR四国,JR九州,福岡市交,熊本電鉄
・元日早朝に臨時運転(初電/初発繰上げ)実施:小田急,銚子電鉄,東京モノレール,湘南モノレール,広島電鉄,JR四国
○今年度の運転状況に関する総括など
首都圏の臨時運転実施状況を全体として見れば、地下鉄の取り止め等を踏まえると、管理人様のおっしゃる通り「縮小」という評価になりそうです(東京新聞TOKYO Webも下記2記事の通り報道)。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/222909
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218181
ただ、細かく見ると例えば東京モノレールが初日の出フライト向け臨時空港快速の運転を復活させましたし、JR東日本でも一部で昨年度より短い運転間隔の時間帯,線区があったようです(例:1時台の中央・総武緩行線水道橋→中野/水道橋→西船橋間で約12分間隔運転=おそらく東京ドームで開催されたカウントダウンライブからの帰宅客対応)。
また他の地区でも、例えば関西では京阪が終夜運転を復活させた一方でOsaka Metroが取り止めるなどしました。
これらの状況から、私からは「各鉄道事業者ごとに判断が分かれた」という表現にとどめておこうと思います。
来年度以降に関しても、臨時運転を復活させる線区もあれば取り止める線区もあるのでしょうね。
終夜運転がないと、各地で開催されるカウントダウンライブの帰宅客をさばけなくなるため、主催者が開催の是非を問う大きな問題となると思います。
開催するにしても、午後9時〜午後10時頃に終了するか、午前5時頃までオールナイトライブにするか、どちらかにしないといけなくなると思います。
幕張メッセで開催された「COUNTCOWN JAPAN」はこの問題の対応のため、後者にしたはずです。
また、終夜運転がないと、NHKホールで開催されるNHK紅白歌合戦の観客も運べなくなってしまいます。
昨年のような午後11時45分終了だと観客は帰れないでしょう。
こちらも開催するなら終了を早めるかオールナイトライブにするかのどちらかにするしかないと思います。
万単位の商業イベントがあって主催者がコストを負担しない場合、むしろそれが理由で終夜運転の実施が困難になるように思います。
幕張のようなケースでは特急車で団体列車を走らせるのが妥当かと思います。
https://countdownjapan.jp/2223/guides/access/
このように途中退出者にも一定の配慮があったことから、終夜運転がなければオールナイトになるという例として挙げるのは少し違うと思います。
今回地下鉄が終夜運転や終電繰下げ等の臨時運転を実施しなかったので東京ドームで開催されたカウントダウンライブからの帰宅客はおそらくJR中央・総武緩行線に集中する形となったわけですが、昨日紹介した通り昨年度よりも間隔を縮めていた時間帯もあったようなので、終夜運転実施困難なレベルにまでは達しなかったということでしょうかね。
一部昨日の繰り返しになってしまいますが、(国や自治体から中止要請のあった2020年度のようなことのない限り)臨時運転実施の有無は各鉄道事業者ごとの判断、もっと言えば各線区ごとの判断に今後もなってくると思います。